研究課題/領域番号 |
08405020
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吉田 欣二郎 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 教授 (80037986)
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研究分担者 |
袈裟丸 勝巳 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 助教授 (60112299)
高見 弘 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 助手 (30179551)
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キーワード | リニア同期モータ / 磁気浮上 / PM(永久磁石) / 三次元力制御 / 非干渉制御 / オブザ-バ / カルマンフィルタ / 超電導 |
研究概要 |
本年度は、各システムの理論解析と設計及び計算機シミュレーションにより、ソフトとハードの最適な設計を行い、次の成果が得られた。 (1)推進・浮上・案内の三次元力を得る磁気浮上モデル車両実験システムの最適設計 当研究室で開発した三次元磁界解析手法を用いて、PM形リニア同期モータ(LSM)磁気浮上モデル実験車両システムの詳細な特性計算を現有のWS SPARC20により行い、推進力、浮上力と案内力を同時に制御可能なU形軌道垂直配置LSM磁気浮上モデル車両システムの最適設計を行った。 (2)高信頼性・高性能な推進・浮上・案内制御の非干渉制御理論の検討とシステム設計 設計したLSM磁気浮上モデル車両システムにおいて、推進力、浮上力と案内力の数値計算に基づく定式化を行い、これらを独立に制御できる非干渉制御法を理論的に誘導し、制御システムの設計を行った。 (3)車両の位置・速度の地上センシングシステムの開発 LSMの地上電機子巻線の電圧と電流からLSM磁気浮上車両システムの理論式に基づく拡張カルマンフィルタのオブザ-バ演算を適用し、現有の水平配置実験装置において非接触に車両の位置と速度をリアルタイムでセンシングできるシステムを、Matlab/Simulinkによって開発した。開発をしたシステムは、速度起電力に含まれるすべての空間高調波を考慮することができ、LSM軌道パラメータ(巻線抵抗、インダクタンス)変動に対しても、高精度な位置と速度の推定が可能である。 (4)(1)〜(3)の総合評価 (l)〜(3)での設計検討に基づき、PM形LSMモデル実験車両について、横方向外乱下でのピッチングを含む推進浮上案内のダイナミックスシミュレーションを行い、設計した垂直配置LSM磁気浮上モデル車両システムは良好な浮上走行案内制御実験が可能であることを確認し、次年度のモデル実験車両製作の準備をほぼ完了した。
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