研究課題/領域番号 |
08405026
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研究機関 | 豊田工業大学 |
研究代表者 |
鈴木 孝雄 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70005495)
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研究分担者 |
GAVIN Philli 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 研究員 (60288561)
RAMAMURTHY A 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 研究員 (50288560)
NOEL Abarra 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 研究員 (30281489)
WILLIAM Pete 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 研究員
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キーワード | 高密度光記録 / 多元レーザー蒸着法 / フェライト薄膜 / TbFeCo薄膜 |
研究概要 |
本研究は高密度記録材料(光-磁気記録、磁気記録を主とする。以下媒体と略す。)創製のため、多元レーザー蒸着法を用いることにより磁性薄膜を作製し、磁気特性及び光-磁気特性と作製条件との相関を明らかにし、かつ作製条件、組成、膜厚等を制御することにより、高密度記録再生特性の最適化を試みることを目的としている。このため多元レーザー蒸着装置を試作し、新奇な媒体を研究・開発することをねらいとしている。 多元レーザー蒸着装置 本装置は独創的な特徴をもった試作装置であり、Nd:YAGレーザーを回転しているターゲット上に照射し、試料組成を連続的かつ任意に変化させることができ、また地下基板も蒸着中公転かつ自転できる機構を装備している。本装置の試作はほぼ前年度に完成していたが、今年度は更に排気系の整備、レーザー照射条件(光学系)の検討を行い、作製条件を制御することにより再現性を向上することをねらいとして実験をすすめた。 磁性薄膜の創製及び磁気特性の評価 本装置を用いて、Srフェライト磁性薄膜の作製を行った。Nd:YAGレーザー(出力1.1W)をターゲット(SrFe_<12>O_<19>、直径2")上に約0.6mmのスポットサイズに絞り、30〜90rpmの回転速度で回しながら蒸着を行った。ベース真空度は1×10^<-6>Torrであり、基板として石英及びSiを用いた。膜厚1,000Åに固定して、種々の作製条件下で媒体の創製を行った。その結果、 1.膜厚の均一度(±10%以内)は約5cmの広範囲にわたって保証された。 2.蒸着堆積速度は約1Å/Sであり、回転速度により制御することが可能である。 3.Srフェライト薄膜は膜作製後、熱処理(700〜800℃、2時間)することにより、垂直磁気異方性(10^6erg/cc)を示すことがわかった。 以上の結果をもとにして、組成・作製条件を最適化することによりTbFeCo系媒体を含めた高密度記録材料を創製し、記録再生特性評価を行う予定である。
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