研究課題/領域番号 |
08405054
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
宮村 一夫 東京理科大学, 理学部, 助教授 (40157673)
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研究分担者 |
早川 慎二郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (80222222)
合志 陽一 国立環境研究所, 副所長 (90111468)
古谷 圭一 東京理科大学, 理学部, 教授 (80087345)
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キーワード | 異常散乱 / X線回折 / 粉末X線回折 / リートベルト法 / スピネル構造 |
研究概要 |
本研究の目的はX線の異常散乱を起こすエネルギーが化学状態によりわずかに変化することに着目し、目的とする元素の吸収端近傍のエネルギーで測定されたX線回折データから結晶中の特定サイトにある元素の非破壊状態分析法を開発しようとするものである。本研究で開発に取り組んだ手法は単結晶だけでなく粉末の多結晶体も測定対象であり、広範な試料に適用できる汎用な分析法である。 本年度はFe_3O_4、Mn_3O_4などについて高エネルギー加速器研究機構において、回折角と入射X線エネルギーを変数とする2次元粉末X線回折測定を行った。スビネル型結晶構造をもつ試料では陽イオンのサイトとして4面体4配位のサイト(A)と、8面体6配位のサイト(B)が存在するが、Fe_3O_4、Mn_3O_4については同種元素が2つのサイトに存在することが知られている。X線回折線の強度はその指数によりA.Bサイトからの寄与が異なる事を利用して特定サイトにあるFe,Mn等の原子散乱因子を実験的に決定した。昨年度に測定を行ったCO_3O_4の結果とFe_3O_4の結果を比較することで、2価イオンがAサイトに位置する正スピネル構造と3価イオンが位置する逆スピネル構造を実験的に区別できた。 本研究では限られた放射光のビームタイムでの測定が前提となるため異常分散効果が大きく現れる回折線を選択することで、測定時間の短縮を実現している。回折強度のシュミレーションや高速測定にむけた装置の改良に関しても検討を行った。
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