研究分担者 |
雨澤 浩史 京都大学, 人間・環境学研究科, 助手 (10263112)
多田 正行 京都大学, エネルギー科学研究科, 助手 (90026245)
冨井 洋一 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (90026245)
福中 康博 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (60111936)
萩原 理加 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (30237911)
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研究概要 |
前年度((1)〜(3)及び(5)の一部の小研究項目の実行)に引き続き以下に示す、小項目の研究を行った。 (4)気体プラズマの電気的測定と成膜(主担当福中、分担萩原、多田) 前年度の実験と並行して、高密度アークプラズマで中からのダイヤモンドの析出過程について電極間にプローブ電極を挿入して、できるだけ短時間に精度よくシース近傍までの電位分布を測定した。また、基板上の成膜速度を測定した。 (5)気体プラズマ中のラディカルイオン種の分光学的同定とその分布(主担当冨井、分担、萩原、福中) プラズマ中の(C,H,CH,CH_2,CH_3)などラディカル種の同定および波長分布を測定した。さらに、本年度より、窒化反応における(NH,NH_3,N)等の窒化イオンの同様な測定をも行った。 (6)成膜条件、成膜形態と膜構造及び機能(主担当伊藤、分担当福中、多田) プラズマ成膜条件と薄膜構造および形態との関連性を定量的に検討する。従来行われている低圧プラズマ中での窒化膜成膜条件と膜形態の関連性を整理する。特に基板にバイアス電圧が付加された実験について詳細に検討した。その結果を高密度アークプラズマの結果と比較検討し、その後溶融塩中での凝縮プラズマ中での成膜過程と比較検討した。 (7)凝縮プラズマ系反応性の電気化学的定式化(主担当、伊藤、分担、萩原、多田) 電気化学の基礎に基づいて、検出された凝縮プラズマ系反応種の性質をクラスター性、電荷分布、移動する局部的イオンフィールド等の新しい観点から捉え、電極または基板界面近傍における化学反応の定式化を目指す。従来の平衡論的な解釈に加え、非平衡あるいは速度論的な解析、量子論的アプローチに基づく分子軌道計算による化学反応性の解析を試みた。 (8)凝縮プラズマ系における反応種の分光学的検出と評価(主担当、萩原、分担、福中、冨井) 反応中の凝縮プラズマ系にある反応種の検出をの微小レーザーラマン散乱イオン種測定装置によって精密に行い、反応に関与するイオンや錯体イオン、クラスターイオンまたは活性ラディカル種等の反応種の空間濃度分布、その時間的変化を求めた。これらは、反応機構の基礎過程解明の基礎データーとする。 (9)凝縮プラズマ系における反応生成物の形成過程(主担当、福中、分担、伊藤、冨井) (7)と同時に連携して稼働させる多波長マルチチャンネルエリプソメーターの開発を行う。反応生成物の形成過程をアトミックないしはメゾスコピックなスケールで把握する。この場合、材料学的なマイクロキャラクタリゼーションによる生成物の組成、構造、組織の同定は既存の大型機器分析装置(SEM,EPMA,TEM,XRD,ESCA)によって行った。
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