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1999 年度 実績報告書

ジャガイモ疫病菌のA1,A2交配型に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08406003
研究機関北海道大学

研究代表者

生越 明  北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (80109503)

研究分担者 秋野 聖之  北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (60202537)
近藤 則夫  北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (00234948)
小林 喜六  北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (10002065)
キーワードジャガイモ / 疫病 / Phytophthora infestans / アイソザイム / メタラキシル
研究概要

日本各地からジャガイモ疫病菌分離しその交配型を調査したところ、北海道ではA1・A2両交配型の存在が認められたが、九州その他の地域からはA2交配型菌株のみが認められた。北海道のA1菌株はその培養性質から1980年代に存在していたA1菌株とは異なるもので、いわゆるnew A1 菌株と呼ばれるものであった。アメリカおよび日本の疫病菌株を用いて、DNAフィンガープリントによる菌株間の遺伝的距離を推定した。Fryらによって用いられていたRG57プローブを使用した場合、北海道のnew A1 菌株は日本のA2菌株にもっとも近いという結果が得られた。このことはnew A1 菌株が従来型A1菌株の変異によって生じた可能性と、従来型A1菌株とA2菌株の交配によって生じた可能性の両方を示していると思われた。
さらに疫病菌における交配時特異的転写遺伝子について検討した。ディファレンシャルディスプレイ法によって検出・分離した3つの特異的増幅断片をクローニングし、Northern分析による特異性の確認と塩基配列の決定を行った。2つのクローンでは有意な類似が認められた遺伝子は存在しなかったが、13L5クローンの塩基配列はPhytophthora infestansのinf2A遺伝子と完全に一致した。細胞表面に存在すると考えられているINF2Aの発現量が交配時に増加しているとすれば、これが両交配型菌株間の認識に関与している可能性があり、興味深い。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ryo Nishimura, et al.: "Distribution of Phytophthora infestans populations in seven Asian countries"Ann. Phytopath. Soc. Jpn.. 65. 163-170 (1999)

  • [文献書誌] Naoya Fujii, et al.: "Specifically isolated cDNA using cDNA-RDA from A2 mating isolates of Phytophthora infestans"J. Fac. Agr. Hokkaido Univ.. 69. 171-179 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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