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1998 年度 実績報告書

植物・土壌系におけるアルミニュウムとケイ酸の相互作用の機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 08406007
研究機関北海道大学

研究代表者

但野 利秋  北海道大学, 農学部, 教授 (40001440)

研究分担者 信濃 卓郎  北海道大学, 農学部, 助手 (20235542)
大崎 満  北海道大学, 農学部, 助教授 (60168903)
水野 直治  北海道文理科短期大学, 酪農科, 教授 (90229708)
キーワードアルミニウム / ケイ酸 / アルミニウム障害 / アルミニウム吸収 / アルミニウム排除能 / 河川水 / 淡色黒ボク土 / 湿性黒ボク土
研究概要

(1) 北海道の主要な河川水のケイ酸濃度と地質の関係を検討した。河川水のケイ酸か40mgSiO_2L^4以上の高濃度地帯は淡色黒ボク土地帯に集中した。表層腐植質黒ボク土地帯などの湿性黒ボク土地帯では20mgL^4前後の低濃度であった。淡色黒ボク土地帯でも母岩が石英安山岩である有珠岳火山灰地帯では約20mgL^4程度の低濃度であった。重粘土地帯や泥炭土が広く分布する北海道北部では、日本海側、オホーツク海側ともに平均値で15mgL^4以下であった。北海道の中央を南北に縦断して分布する変成岩地帯では、地下水も含めて12mgL^4程度の低濃度であった。その他の地帯における湧き水や地下水のSiO_2濃度は40mgL^4前後の高濃度であった。河川のケイ酸濃度は土壌のアルミニウム活性の尺度である交換酸度Y1の低い地帯で高かったが、河川水アルミニウム濃度とは関係は存在しなかった。これは河川水のpHが高いためである。
(2) コムギを供試して、ケイ酸のアルミニウム障害軽減効果の機構を検討した。ケイ酸のアルミニウム障害軽減効果の機構は、根先端近傍の周辺部にケイ酸が集積することによって、根の細胞表面に対するアルミニウムイオンの接触を妨げることによるものであることを明らかにした。その結果、根のアルミニウム排除能はケイ酸の共存によって強化され、アルミニウム吸収が低下し、体内のアルミニウム含有率は低下した。(3)土壌溶液中のアルミニウム濃度とケイ酸濃度を異にする4種の土壌を供試して、アルミニウム吸収とアルミニウム障害に対するケイ酸の軽減効果を検討した。土壌溶液中のアルミニウム活量が同じレベルである場合、ケイ酸濃度が高いほど、コムギのアルミニウム吸収はは低下し、アルミニウム障害は軽減された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Mizuno,N.: "Chemical Characterization of Conductive and Suppressive Soils for Potato Scab in Hokkaido,Japan." Soil Science and Plant Nutrition. 44・3. 289-295 (1998)

  • [文献書誌] Mizuno,N.: "Effect of Deep Plowing and “Cutting and Banking" Practice on the Conxentration of Water-Soluble Aluminum and Allophene Content in Andosols : Implication for Recent Incidence of Potato Common Scab in Abashiri Area" Soil Science and Plant Nutrition. 44・4. 571-578 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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