研究課題/領域番号 |
08406016
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
伊藤 喜雄 新潟大学, 農学部, 教授 (70020526)
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研究分担者 |
平泉 光一 新潟大学, 農学部, 助教授 (00282997)
加瀬 良明 新潟大学, 農学部, 助教授 (00204412)
小澤 健二 新潟大学, 経済学部, 教授 (90251785)
青柳 斉 新潟大学, 農学部, 助教授 (30184055)
伊藤 忠雄 新潟大学, 農学部, 教授 (70018547)
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キーワード | 新食糧法 / 米 / スーパー / 米産業 / 卸業 / 農協 |
研究概要 |
本年度は、消費地の米卸や関係団体、主要米生産地における生産者、農協、経済連等の流通対応やマーケティング活動に関して調査を行った。また、国産米と競合する海外産地の輸出能力や米需給に関して、米国カリフォルニアや中国の関係機関の専門家からレビューを受けた。その結果、次のようなことが明らかになった。 まず、新食糧法下の米流通の規制緩和は、従来の自由米市場ですでに発生していた産地間競争を本格的かつ全国的に展開させている。とりわけ、新潟県や北陸3県、島根などコシヒカリ品種に代表される良食味米の主産地や、大都市近郊の産地の千葉・兵庫・滋賀県などでは、生産者及び農協レベルで計画外流通の販売対応が拡大しつつある。そこでは、生産者グループ・法人組織や農協において、栽培協定や品質管理、販売促進の強化など多様な産地マーケティングが展開している。さらに、スーパーや米卸売業者、米小売専門店等の中には、これら主産地と直接的な取引関係を結ぶ業者も多数登場している。その結果、産地ブランドの地域的細分化が進み、産地間及び流通業者間で競争が激しくなっている。 他方、北海道や東北、熊本・佐賀県などの非良食味米産地では、米需給関係の過剰基調のもとで、生産者及び農協の当初の自主販売の動きは止まり、計画流通による連合会での統一販売対応に回帰しつつある。そこでは、米流通再編の担い手である大手スーパー等に対して、経済連・全農の組織再編による系統米販売体制の強化が模索されている。 また、米国や中国の穀物流通関係者からのレビューによれば、両国いずれもジャポニカ米に関しては、産地レベルでの技術開発では食味よりも収量志向が強く、国産米と競合する現地のブランド米(良食味米)は量的には極めて少ない。そのため、価格面ではともかく品質面では日本との競争力は現在時点では小さいという結論に達した。
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