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1997 年度 実績報告書

ニューロン内Ca^<2+>遊離とシナプス伝達制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08407002
研究機関名古屋大学

研究代表者

久場 健司  名古屋大学, 医学部, 教授 (60080561)

研究分担者 成田 和彦  川崎医科大学, 医学部, 助手 (60104808)
キーワードシナプス前終末 / 細胞内Ca^<2+> / Ca^<2+>誘起性Ca^<2+>遊離 / カエル神経筋接合部 / 交感神経節細胞 / シナプス可塑性 / ニコチン性シナプス / 長期増強
研究概要

1.カエル運動神経終末でのCa^<2+>誘起性Ca^<2+>遊離(CICR)と伝達物質の開口放出に於ける関与。
低Ca^<2+>(0.2mM),高Mg^<2+>(10mM)液中で、50Hzで持続的に神経を刺激すると、神経終末内のCa^<2+>([Ca^<2+>]_i)と微小終板電位(MEPP)の頻度が、数分間の時間経過で上昇し、これは、ライアノジン受容体の阻害剤で抑制される。この一過性の[Ca^<2+>]_i上昇の過程で種種の時間間隔で与えた休止後の急速な上昇の分析や、外液のCa^<2+>濃度の効果や、刺激頻度の異なるテタヌスの組み合わせの効果から、カカグ運動神経終末でのCICRの機構は、インパルスによるCa^<2+>流入により、高感度のCa^<2+>受容部位を介して、数10秒の時定数で脱不活化され、その後直ちに活性化され、Ca^<2+>の流入が停止すると、数10分の時定数で不活化されることが解った。
2.培養ウシガエルの交感神経節細胞でのCICRの活性化様式
細胞内Ca^<2+>測定の際のCa^<2+>感受性色素の濃度を、通常の50〜100μMから、10μMに減少すると、単一の活動電位によるCa^<2+>流入により、CICRが細胞膜直下で活性化されることが解った。又、この条件下では、細胞内Ca^<2+>上昇の伝播の速度は、50〜10μMのCa^<2+>感受性色素の存在下よりも数倍速いことが、明らかになった。
3.ウシガエル交感神経節細胞のニコチン性アセチルコリンシナプスでの2相性の長期増強
シプナス前世のテタヌス刺激により発生する長期増強に速い成分(60-90分以内)と遅い成分(90-120分後に出現)があり、この二つの相の間に伝達効率が刺激前の状態に戻る期間が出現することが解った。速い相は、50Hz,50パルス以上のテタヌス刺激でシナプス前性に出現し、遅い相は、50Hz,100パルス以上のテタヌス刺激で、シナプス前性と後性の両方の機序で出現することが解った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Tokimasa,K.: "Evidence for the calcium-dependent potentiation of M-current obtained by the ratiometric measurement of the fura-2 fluorescence in bullfrog sympathetic neurons" Neuroscience Letters. 236. 123-126 (1997)

  • [文献書誌] 小山内実: "シナプス前終末内のカルシウム濃度の可視化とその時間変化測定" 生物物理. 213. 223-224 (1997)

  • [文献書誌] 久場健司: "2光子励起レーザー顕微鏡" 先端医療. 4・6. 75-77 (1997)

  • [文献書誌] 久場健司: "バイオイメージング" 共立出版(曽我部正博・臼倉治郎編), 266 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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