研究課題/領域番号 |
08407011
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 国立国際医療センター |
研究代表者 |
竹田 美文 国立国際医療センター, 研究所, 所長 (30029772)
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研究分担者 |
濱端 崇 国立国際医療センター, 研究所, 室長 (40311427)
山崎 伸二 国立国際医療センター, 研究所, 室長 (70221653)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | コレラ菌 / 赤痢菌 / 腸管出血性大腸菌 / コレラ毒素 / Aquaporin / 志賀毒素遺伝子 / O157抗原合成遺伝子 / IL-8誘導 |
研究概要 |
(1)コレラ菌による下痢発症機構の研究(1)小腸からクローニングしたAquaporin(AQP)1、AQP3およびAQP4の各々の水チャネル分子を発現させたアフリカツメガエル卵を用いた実験で、コレラ毒素の添加によりAQP3の水透過性が抑制され、逆にAQP4の水透過性は促進された。APQ1の水透過性は影響を受けなかった。アデニル酸シクラーゼの促進剤であるforskolin添加によってもコレラ毒素と全く同様の効果が得られることも確認した。 (2)コレラ毒素のAサブユニットに存在するADPリボシルトランスフェラーゼ活性中心を失活せしめた変異コレラ毒素は、下痢活性を失うがアジュバンド活性を保持していた。この無毒変異コレラ毒素は(S61F)Th-2タイプの粘膜免疫活性を有することを示した。 (3)コレラ毒素のBサブユニットの末端から11番目のグルタミンをアルギニンに変えた変異毒素(E11R)は生物活性を失うことを示した。 (4)コレラ毒素非産生O1コレラ菌から膜非破壊性サイトトキシンを分離し、下痢との関連を調べた。 (2)赤痢菌による下痢発症機構の研究 赤痢菌が産生する新しい下痢原因毒素cytolethal distending toxinが乳のみマウスで下痢を起こすことを明らかにした。 (3)腸管出血性大腸菌による下痢の発症機構の研究(1)腸管出血性大腸菌から新しい志賀毒素遺伝子を持つ溶原ファージを分離した。 (2)腸管出血性大腸菌のO157抗原合成に関与する遺伝子を同定した。 (3)Stx1とStx2がCaco-2細胞においてIL-8を誘導することを見出し、この活性が毒素のN-ダリコシダーゼ活性に依存していることを明らかにした。
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