研究課題/領域番号 |
08407013
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森本 兼曩 大阪大学, 医学部, 教授 (20143414)
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研究分担者 |
竹内 亨 大阪大学, 医学部, 講師 (00188161)
竹下 達也 大阪大学, 医学部, 助教授 (20150310)
早川 和生 大阪大学, 医学部, 教授 (70142594)
江副 智子 大阪大学, 医学部, 助手 (40232954)
丸山 総一郎 大阪大学, 医学部, 助手 (70219567)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | ライフスタイル / 地震 / ストレス / 心的外傷 / ナチュラルキラー活性 / ALDH2 / IgA / コルチゾール |
研究概要 |
精神的ならびに身体的健康指標の開発とその評価を目的として、複数の製造事業所の従業員、および阪神大震災被災者の協力を得て、精神的健康度、身体的健康度、白血球中のNK細胞活性、血清中総IgE値、リンパ球染色体変異量、白血球DNAの活性酸素による損傷量、1日尿中の変異原活性、ALDH2遺伝子型、等の測定および相互の関連性の解析を行っている。 各対象者について、喫煙、飲酒、ストレス等の生活習慣8項目を加算することにより、生活習慣指数を算出した。阪神大震災被災者においては、被災した際の震度と、調査に表れたPTSDスコア等の心理的ストレス度とが、よく相関していた。またNK細胞活性は、生活習慣指数と相関がみられるとともに、PTSD様の症状および精神的不安定の症状を有する人においてNK細胞活性の抑制が認められた。 職域集団において、飲酒行動を決定する遺伝要因であるALDH2遺伝子型をPCR-RFLP法により同定した。飲酒時に上昇するヘモグロビン結合性のアセトアルデヒド量は、ALDH2活性の低いタイプでは、有意に高値を示すことを明らかにした。 今後は、これら健康指標間の相互関連性、また健康破綻等を指標とした、健康指標の客観的な評価を行っていく予定である。また、これまでの血液試料に加えて、唾液という非侵襲的で簡便に採取できる試料を使ったストレス評価を検討している。唾液中のストレスホルモンとしては最もよく知られている、コルチゾールを現在は用いており、産業現場・学校現場・阪神大震災の被災者を対象とした研究をすすめている。また同じく唾液中に存在するイムノグロブリンA(IgA)は、外界からの病原菌侵入に対する防衛の上で重要な意義を有するとされているが、このIgA量とストレスとの関連性についても研究を開始した。
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