研究課題/領域番号 |
08407029
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
浅野 武秀 千葉大学, 医学部, 講師 (80143311)
|
研究分担者 |
神宮 和彦 千葉大学, 医学部, 医員
所 義治 千葉大学, 医学部, 医員
高山 亘 千葉大学, 医学部, 助手 (60292702)
剣持 敬 千葉大学, 医学部, 助手 (50215133)
中郡 聡夫 千葉大学, 医学部, 助手 (10261918)
|
キーワード | High Intensity Focused Ultra sound / Thermal Ablation / Liver Tumor / Minimally Invasive Therapy |
研究概要 |
強力な超音波を体内深部に集束させると、組織を瞬時に加温変性させ、細胞死を誘導することが可能である(High Intensity Focused Ultrasound,HIFU)。我々はこの超音波技術の特性を生かし、深部癌の治療、特に肝臓癌の治療に応用し、低侵襲で効果的な治療法を確立しようと試みている。 昨年度までの研究では、単一波と周波数変調波を組み合わせた(cavitation supression technique:CAST)照射法を考案し、CASTを用いることにより焦点のズレは、1.17±1.46mmと、有意に改善され、焼灼体積も焼灼領域1148±356mm3と、理論値の1000mm3に近似できること、CASTを用いることによってHIFUの焼灼領域制御能を飛躍的に向上できることが判明した。しかし、HIFUによる組織変性は、その中心部に組織構造の破壊が見られ、出血や穿孔などの危険を伴う可能性が示唆され、力学的変性を制御する必要が痛感された、 そこで、本年度では、HIFUプローブにPhased array技術を導入し、焦点を拡大したHIFUを作成し検討した。その結果、組織構造を破壊することなく、照射領域に熱変性壊死をおこすことが可能となり、臨床応用可能な技術を確立できたと考えられた。今後、倫理手続きを経た後、ヒト肝腫瘍治療に向けての臨床研究を開始する予定である。
|