研究課題/領域番号 |
08408016
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
戸田 三朗 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60005387)
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研究分担者 |
結城 和久 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90302182)
橋爪 秀利 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80198663)
石井 慶造 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00134065)
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キーワード | 高負荷境界 / プラズマガン / 非平衡現象 / 複合境界場 / 数値解析 / SIMPLE法 |
研究概要 |
核融合炉等の高粒子ビーム束下における超高負荷境界の非平衡熱現象を解明するため、主に高熱流束発生装置としてプラズマ発生装置を用いた固体面へのプラズマ照射実験、プラズマジェットの数値解析、分子動力学を用いた固体面の溶融解析、クエンチ負荷を受ける高温超電導体内の電磁解析を実施してきた。以下に3年間の研究で得られた成果をまとめる。 ○プラズマ照射実験とプラズマジェットの数値解析 購入したプラズマ発生装置によりプラズマジェットを銅ブロックに照射し、銅ブロック内の温度分布さらにプラズマジェットから固体表面への熱負荷に対する作動流体Ar,N,H_2の相関を明らかにした。また本装置を用いることで最大約12MW/m^2の高熱負荷環境を実現することを可能とした。さらにプラズマ流と固体面の相互作用を評価するため、トーチノズル内部を含めたプラズマ噴流の電磁流体・熱負荷解析コードを作成し、特にノズル内部のプラズマ生成過程のシミュレーションに成功した。 ○分子動力学を適用した高負荷を受ける固体表面の溶融・蒸発現象の解明 高粒子・熱負荷を受け固体表面が溶融・蒸発する現象を評価するには、ミクロレベルすなわち分子・原子の運動を厳密に追跡する必要がある。本研究ではまずアルゴン固体壁に高エネルギーのヘリウム粒子を照射する場合の固体表面の溶融・蒸発過程を分子動力学法を用いて解析し、特に蒸発蒸気による入射粒子の遮蔽効果を明らかにし、次いで核融合炉ダイバーター部に使用されるカーボンの蒸発潜熱を評価した。 ○クエンチ負荷を受ける高温超電導体内の電磁解析 超電導体におけるクエンチ時にはクエンチフロント周辺で過渡的な熱・電磁負荷が作用する。従来からの実績を踏まえて、高温超電導体における現象に対応できる電磁解析コードの解析を行いその評価に成功した。これらの解析のほとんどは国際学会にて報告、公表された。
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