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1998 年度 実績報告書

大気CO_2濃度上昇に対する陸上生態系応答についての実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08408019
研究機関筑波大学

研究代表者

及川 武久  筑波大学, 生物科学系, 教授 (70011682)

研究分担者 三枝 信子  資源環境技術総合研究所, 環境影響予測部, 研究員 (00251017)
田村 憲司  筑波大学, 応用生物化学系, 講師 (70211373)
キーワード地球温暖化 / 植物影響 / 高CO_2濃度 / 種間競争 / 温度勾配型ビニールハウス / CO_2・温度勾配型ビニールハウス
研究概要

一昨年度、本学の水理実験センター内に建てた温度勾配型ビニールハウス(TGC)とCO_2・温度勾配型ビニールハウス(C.TGC)内の温度とCO_2濃度を精密に制御出来るようにコンピュータの制御プログラムに各種の改良を加えて、満足できる制御方式を確立した。
TGCとCTGCを用いて、植物の栽培実験を行って地球温暖化の植物の成長に対する影響を調べた。材料にはシラカシ・スダジイ稚樹と4種の草本植物(イヌビエ、メヒシバ、エノコログサ、シロザ)を用いて実験を行って、夏の高温が植物の成長に大きな負の影響を与えるが、高温に加えて高CO_2濃度にすると成長は著しく促進されることを見いだした。
水理実験センターの草原圃場で季節別の草原バイオマスの測定を行い、これまでと同様に、7月初旬まではオニウシノケグサを中心としたC3植物が優勢であるが、それ以後チガヤを主体としたC4植物が優勢になることを突き止めた。この草原に簡易OTCを春から設置して、温暖化が草原群落の成長に与える影響を実験的に解析した。その結果、OTCを被せると温度が上昇し、それに伴ってC4植物の成長が加速されるとともにC3植物の成長が抑制されることを明らかにした。
さらに、TGCを用いてオニウシノケグサ(C3)とチガヤ(C4)それぞれ単植した成長実験も行った。その結果、オニウシノケグサでも5度昇温区の方が対照区よりも成長はよく、野外で夏にチガヤがオニウシノケグサよりも優勢になるのは、季節的な温度の効果ではなく、両種の種間競争の結果であることが強く示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Uchida,M.: "Calculation of CO_2 flux from forest soil using ^<222>Rn calibrated method." Agricultural and Forest Meteorology. 87. 301-311 (1997)

  • [文献書誌] Saigusa,N.: "Seasonal variations of the exchange of CO_2 and H_2O between a grassland and the atmosphere: An experimental study." Agricultural and Forest Meteorology. 89. 131-139 (1998)

  • [文献書誌] Liu,X.: "A study of correlations of scalar quantities in the atmo-spheric surface layer." Boundary Layer Meteor.87. 499-508 (1998)

  • [文献書誌] Oikawa,T.: "Modeling carbon dynamics of a lucidophyll forest under monsoon climates." Global Environ.Res.1. 25-33 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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