研究分担者 |
坂井 聰 財団法人古代学協会, 古代学研究所, 講師 (20215586)
中井 義明 同志社大学, 文学部, 助教授 (70278456)
江谷 寛 財団法人古代学協会, 古代学研究所, 教授 (90223651)
角田 文衛 財団法人古代学協会, 古代学研究所, 教授 (70072709)
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研究概要 |
当研究計画はポンペイの都市構造およびその形成過程を明らかにすることを目的とし,まず当該研究の研究基盤を充足させるための,基本的な研究文献の収集並びに研究資料のリスト作成とそのデータベース化を継続して行った。年度末までに約千点の関連文献・論文を選びだし,それをデータベースに収録した。また,過去に収集したポンペイ遺跡の当研究に関連する写真資料をデジタル化するための環境構築を行った。研究代表者浅香は,平成8年12月にイタリアに出張し,現地でこの研究に関心を持つ指導的な研究者と会見しレビューを受けた。 さらに浅香は,都市形成の過程,公共建造物,壁画,郊外のウィラの4つの観点から見たポンペイ遺跡の都市構造を中心に研究を進めた。研究分担者角田は都市起源の観点から,古代都市の成立期の研究を行い,初期の政治形態に関する理論的枠組みの確立に努めた。また江谷は考古学的史料に基づき主として城壁の形成過程とその年代確定のための研究を進めた。坂井はポンペイ城壁の研究史の整理を行い,最近の発掘調査による知見を加味して,従来の研究史の欠落点を補う研究成果を得た。中井はギリシア植民市の形成が,ポンペイ都市の成立に与えた影響に関する研究を行った。
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