研究課題/領域番号 |
08451003
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
藤本 隆志 千葉大学, 文学部, 教授 (20001795)
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研究分担者 |
斉藤 憲 千葉大学, 文学部, 助教授 (10221988)
高橋 久一郎 千葉大学, 文学部, 助教授 (60197134)
飯田 隆 千葉大学, 文学部, 教授 (10117327)
飯田 亘之 千葉大学, 文学部, 教授 (90009663)
澤田 多喜男 千葉大学, 文学部, 教授 (20055825)
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キーワード | 言語 / 民間分類 / 科学的分類 / 色名体系 / 分別 / タブ- / 差別 |
研究概要 |
境界問題を生じさせるのは人間にとって本質的な分別能力であるという認識のもとで、平成8年度(初年度)は分別を基本機能とする人間の言語記号能力の解明を志したほか、研究分担者たちの研究成果や必要な参考文献を整理しデータベース化するためのコンピュータ・セット2機分を購入し、付属する文具類を調えた。 (1)民間分類の諸特性に関する研究:(1)緒言語(漢語、日本語、近代欧米語など)における色名体系や生物類種の分類を対比するとともに、(2)ニュートン、ゲーテ、オストヴァルト、マルセル、ウィトゲンシュタインらの色彩論の比較検討を行った。 (2)科学的分類の諸特徴に関する研究:科学的分類がそれぞれの科学言語に相対的である点に着目して、科学言語によって指定される諸状態の延長性・外延性・量的可測性・条件法的結合(等式)などの特性を物理言語と生物学言語に即して科学史的に検討した。 (3)倫理における境界問題(タブ-論):緑と赤の分別が緑っぽい赤のごとき中間色の概念的把握を困難にするように、聖俗、正邪・善悪・人獣・正常異常などの分別が境界に位置するものごとの概念的把握を困難にして、境界をタブ-視するに至る(あるいは自らの分別を差別に転化させる)人間本性の論理的構造を吟味した。 (4)初年度は、研修分担者が北海道大学や香川大学、九州大学に出張して資料収集と意見交換を行う一方、研究用データベース作成のためのコンピュータや付属品を整備した。
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