研究課題/領域番号 |
08451008
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研究機関 | 大谷大学 |
研究代表者 |
竺沙 雅章 大谷大学, 文学部, 教授 (50025029)
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研究分担者 |
尾崎 正治 大谷大学, 文学部, 講師
横田 悳 大谷大学, 文学部, 講師
大内 文雄 大谷大学, 文学部, 教授 (50103114)
木村 宣彰 大谷大学, 短期大学部, 教授 (80103117)
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キーワード | 法隆寺一切経 / 一切経 / 貞元新定釈教目録 / 蓬戸山房文庫 / 興聖寺一切経 |
研究概要 |
1997年度の本研究は以下の三点である。 第一点は大谷大学図書館所蔵法隆寺一切経(以下「本学蔵一切経」)の継続調査は、おおむね採寸など基礎データ蒐集を中心とした。調査は、1997年6月・7月・11月および1998年3月で5回実施した。なお1997年7月31日には調査とあわせて今後の研究計画の検討もおこなった。 第二点の本学蔵一切経関連の資料採訪・調査としては、1997年9月11日〜12日に、同朋大学図書館への調査旅行を実施した。同大学図書館には、本学蔵一切経の大部分をしめる山田文昭師旧蔵書が文蔵されており、その内の法隆寺一切経の調査を目的とした。基礎的なデータを調査する中で、本学蔵一切経中の『貞元新定釈教目録』の僚巻を確認するとともに、関連の法隆寺一切経が住田智見師蒐集の蓬戸山房文庫に所在することも確認した。ついで1997年12月16日には、文化庁と京都府が実施している興聖寺の一切経調査に参加した。 第三点は研究会で、1998年2月23日に講演会を開催し、李際寧氏(北京図書館副研究館員)の「北京図書館の現状」を拝聴した。ついで1998年3月11日には、大谷大学史学科懇話会へ参加し、大山喬平氏(大谷大学教授)の「十二世紀の桑田西楽寺一切経について」という報告を拝聴した。法隆寺一切経と同時期の興聖寺一切経の奥書に見える人名を地域史・社会史的観点で分析した報告であったが、その分析方法に大いに学ぶものがあった。 以上、1997年度の研究では、基礎的データの蓄積を着実に積み上げるとともに、その整理・分析に有用な諸報告を聞き、来る1998年度研究報告書作成への方向性を明確にすることができた。
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