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1998 年度 研究成果報告書概要

法隆寺一切経の基礎的研究 -大谷大学所蔵本を中心として-

研究課題

研究課題/領域番号 08451008
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 印度哲学(含仏教学)
研究機関大谷大学

研究代表者

竺沙 雅章  大谷大学, 文学部, 教授 (50025029)

研究分担者 尾崎 正治  大谷大学, 文学部, 講師
横田 悳  大谷大学, 文学部, 講師
宮崎 健司  大谷大学短期大学部, 助教授 (50239381)
大内 文雄  大谷大学, 文学部, 教授 (50103114)
木村 宣彰  大谷大学, 文学部, 教授 (80103117)
研究期間 (年度) 1996 – 1998
キーワード法隆寺一切経 / 法隆寺 / 一切経 / 写経 / 貞元新定釈教録 / 林幸 / 法隆寺一切経書写勧進状 / 古写経
研究概要

法隆寺一切経は平安末期に書写された一切経である。その書写の経緯は保安3年(1122)の「法隆寺林幸一切経書写勧進状」によってほぼ知られ、総数は7,000巻を上回るもので、法隆寺および巷間あわせて少なくとも約1,300巻が伝存すると目される。大谷大学所蔵本は巷間に伝存する中で約90巻と法隆寺以外では比類無きまとまりであり、『貞元新定釈教録』を多く所蔵する点でも重要な位置を占める。そこで本研究では、法隆寺一切経研究で重要な位置を占める大谷大学所蔵本の分析のデータ整備を中心課題として研究を実施した。
3ケ年の研究で得られた成果は大谷大学所蔵本の基礎データの蒐集と関係資料の蒐集の2点に集約できよう。第一には、大谷大学所蔵本を継続的に精査することで基礎的な書誌データをまとめることができた。またその間いくつかの知見も得た。例えば、長和元年(1012)の『十地経論』巻10の存在から、書写開始時期について、従来考えられていた11世紀末から約100年ほど遡る可能性があること、『貞元新定釈教録』に康和年間書写本・永久年間書写本・大治年間書写本の3種があり、法隆寺一切経の一具としての『貞元新定釈教録』は大治年間本にあたり、康和年間書写本および永久年間書写本は書写台帳的存在である可能性がある、といった点である。第二には、大谷大学所蔵本と密接に関係ある同朋大学所蔵本と蓬戸山房文庫所蔵本の調査によって得た知見も重要である。例えば、大谷大学所蔵本『金光明最勝王経』巻2の前欠部分が蓬戸山房文庫に所蔵されること、先の『十地経論』巻10と同年の『能断金剛般若波羅蜜多経』が同朋大学図書館所蔵本に存在するほか三者は密接な関係にあることなどが判明し、大谷大学所蔵本の性格を考える上で重要な知見を得た。
以上の成果を踏まえ、今後、分析を深化させていく予定である。

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公開日: 1999-12-08  

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