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1996 年度 実績報告書

両眼分離継時刺激による運動視,立体視メカニズムの検討

研究課題

研究課題/領域番号 08451016
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

佐藤 隆夫  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (60272449)

研究分担者 喜多 伸一  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助手 (10224940)
キーワード実験心理学 / 視覚 / 知覚 / 運動視 / 立体視
研究概要

本研究の究極的な目標は,両眼への時空間的な入力から,3次元的な運動が知覚されるトータルなメカニズムを解明することにある.直接には,運動視,立体視メカニズムの相互関係を,左右両眼に,継時的に提示された刺激を用いて検討する.本年度はランダムドット・パターンを用い,パターンのドット密度と,二つのパターンを左右眼に提示する時間間隔の2つのパラメータと,運動視,立体視の生起との関係を詳細に検討し,運動視,立体視の間の相補的な関係を明らかにした.基本的にはドットの密度が低い場合,かつ刺激間時間間隔が長い場合には運動視が生じ,密度が高く,時間間隔が短い場合には立体視が生じる.つまり,運動視と,立体視の両メカニズムの間には競合的な関係が生じている.これまで,両眼分離提示ではいわゆるショートレンジ・モーションが生じないということが広く知れ渡ってはいたが,そのときには両眼立体視が成立しているということが判明した.また,立体視が生じる限界はこれまで100ms程度と言われてきたが,今回の実験ではドット密度が高い場合には200ms程度までのびることはあるもののおおむね,これまでの報告と同じ傾向をしめした運動視に関してはもうひとつ興味深い事実があきらかになった.ドット密度,時間間隔が中間的なレベルにあるときに,運動視が成立するが,知覚される運動はパターンの物理的な移動方向には依存せず,両眼に刺激が提示される順序のみに依存する.この現象を,刺激全体の奥行構造との関係で理解すべく理論的な検討を進めている.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 河原,佐藤,他: "Illusorg line motion iu visual search:Atlentional facilitation or a pporent motion?" Preception. 25. 901-921 (1996)

  • [文献書誌] 西田,佐藤,他: "Simultaneous notion contrast across space:Involvement of second-order motion?" Vision Research. 37. 199-214 (1997)

  • [文献書誌] 西田,佐藤,他: "Contrast dependences of two types of motion aftereffect." Vision Research. 37. 553-563 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2014-01-10  

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