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1996 年度 実績報告書

笑いの表情の文化.比較心理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08451018
研究種目

基盤研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

正高 信男  京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (60192746)

研究分担者 牧野 順四郎  筑波大学, 心理学系, 教授 (60015443)
キーワード笑い / 表情 / 比較文化
研究概要

平成8年度には、20歳から22歳の学生を対象として、自然な笑いの記録、分析をおこなった。正高は日本人学生を対象とし、牧野は筑波大学に留学中の英語圈の学生を対象とした。自然な笑いを収録するため、被験者には実験当初、研究の真の目的を知らせず、他の目的で来てもらったと思い来ませ、予めソファーに寝かせる。実験の準備に時間を要するからと説明し、被験者にアイマスクをしてもらい、時間つぶしにヘッドフォンを着装させ、テープからはまえもって準備した娯楽番組を流す。アイマスクをしてもらったあと、被験者の唇のちょうど真上30cmにビデオカメラをセットする。カメラをセット下あとは、実験者は実験室より退室し、となりの部屋よりハーフミラーをつうじて被験者をモニターしつつ、被験者がテープの内容に反応して笑うのを待つ。このような実験を、日本人14名、ボリビア人17名について行った結果、外国人では日本人に比べて、口角の垂直方向への運動が有意に顕著であることが判明した。
次に偽りの笑いと呼んでもよいと思われるものが、行動パターンのうえで「真の笑い」と異なるか否かの検討を行った。上述の(1)の実験が終了後、同一の被験者に対して、今度は「ごく自然に笑ってください」と言う意味の指示を出し、それを映像として収録し、(1)と同様の分析を行い、データを比較した。その結果、偽りの笑いでは、運動の左右非対称性がより顕著となることがあきらかとなった。なお、この成果はカナダで開かれる国際行動発達学会で公表された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] N.Masataka: "Perception of motherese in a signed language by b-morterold doof inacts" Developmental Psychology. 32・5. 874-879 (1996)

  • [文献書誌] 正高 信男: "偽りの表情" 現代のエスブリ. 350. 205-212 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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