研究概要 |
「目的」白、黒、赤、黄、緑、青の6種類の色縞模様パターンを刺激図形として脳波を測定しスペクトル解析に基ずくトポグラム色彩画像により各色縞図形と脳波の関係を探索する。 「方法」CRT上に提示した図形は、視覚約8度の灰色正方形を背景に5本の帯線を等間隔に並べた縦縞模様の図形である。各色縞刺激図形について灰色正方形に5秒順応後、刺激図形を5秒次に灰色正方形を5秒提示、これを3回繰り返し、この間継続して35秒間各色縞パターンについて脳波が測定された。 「結果」1.脳活動 同一条件下での繰り返し測定の結果には大きな違いが認められないことから、条件毎にまとめた平均値による分析ソフトを開発し、これにより全体的な傾向を分析した。FFT,MEM両分析の結果からどの条件においても前頭部、後頭部に活動が認められたが色縞パターンによる顕著な違いは見られなかった。灰色図形に対しては概ね前頭部に活動が見られるが、縞模様図形に対しては前頭部のほか後頭部にも活動が見られた。 2.分析法の比較検討 また本研究においても分析法の比較を行い、従来から一般に広く行われているフーリエ変換によるFFT分析に較べ最大エントロピー法によるMEM分析(ソフト名、MemCalc)がトポグラム色彩画像解析においてより正確に脳活動分野を提示できることを再確認した。 「今後の展開」1998年度における本研究の実績は、およそ上述の如くであるが、現在の所未公表である。本年度での研究期間終了による研究成果報告書においてこれまでの研究結果と共にまとめて詳述するほか、今後学会などで発表、論文としても投稿の予定である。
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