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1996 年度 実績報告書

運動刺激における時間と空間の認知の発達

研究課題

研究課題/領域番号 08451028
研究種目

基盤研究(B)

研究機関広島大学

研究代表者

松田 文子  広島大学, 教育学部, 教授 (50118048)

キーワード運動刺激 / 時間判断 / 距離判断 / 発達的研究 / 教育的介入
研究概要

CRTディスプレイ上を2つの動体が同方向に水平に動くとき,その運動時間,運動距離の比較判断は,子どもにとって意外に難しい。その原因はなになのだろうか。出発時・地点や到着時・地点の同異の認知が難しいのだろうか。知識や理論的操作の問題なのだろうか。そしてその原因は,発達的にどのように変わるのだろうか。
小学生2学級を対象に,CRTディスプレイ上の刺激をプロジェクタでOHPスクリーン上に提示し,実験を行った。そして2つの動体の運動時間の比較と運動距離の比較を行わせた。実験手続きは,時間判断の場合を例に取ると次のようである。(1)運動画面を見せて時間判断させる。(2)運動画面を見せてまず出発時点と到着時点の判断を行わせ,ついで同じ画面をもう一度提示して時間判断を行わせる。(3)学習冊子を用いて,プログラム方式で,時間は開始時刻と終了時刻で決まること,従って開始時刻の比較と終了の比較から,時間の長さの比較が論理的に可能な場合があること,そして運動距離を含めてその間の活動は時間の長さに関係しないことを学習させる。(4)(1)と(2)と同じことを行う。学習の効果は多少見られたが,「時間=終了時刻-開始時刻」の知識をこのような場合に適用することが,小学校5年生でもなかなか難しいことが明らかになった。
高校1,2,3年生に対しても,運動画面を増やしてCRTディスプレイ上の刺激をプロジェクタでOHPスクリーン上に提示し,同じような実験を行った。そして学習は3年生についてはCRTディスプレイを用いて個別に行った。1,2年生については,時間の都合もあり,プロジェクタで一斉に学習させた。そして最後にもう一度プロジェクタを用いて最初と同じ運動画面の時間判断をさせた。このデータはまだ整理が終わっていない。
来年度はもっと小さな子どもから実験を行う予定である。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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