平成8年度において本研究では、次のことを行った。 1)不登校に関する文献、資料の収集と検討および事例の収集 本研究を始めるにあたって、不登校に関する文献および資料の収集と検討および事例の収集を行った。その内容は、現在、出版されている登校拒否に関する図書についてのレビューである。これは、川島一夫他(1995)において検討されたものに、さらに、最新の文献を加えたものである。 2)不登校に関連する変数の理論的な検討 本研究の基本的な理論は、行動変容を基礎として、登校拒否に影響する要因を学校場面におけるものと学校場面以外のものとに分け、さらにそれらを登校拒否児の年齢および登校拒否の経過段階によって分類することで、適切な登校刺激を検討することが可能になると考えている。 3)不登校に影響している変数の検討のための調査用紙の作成と実施 不登校に関連していると考えられる要因を抽出するために、小学校の教師および大学生を対象に不登校に関する調査を行った。そこでの調査は、現職教師として可能であるような登校刺激を自由記述により調査した。 4)不登校に影響する変数の抽出 上記の調査の結果について、因子分析を行い、6つの因子を抽出した。この段階で、長期にわたる現有パソコンを含めたパソコンの使用が行われた。そのため、予定を変更しパソコンを購入した。 5)不登校に影響する変数の抽出 その結果と、2)において検討した不登校についての理論から、登校拒否を8つのタイプに分類した理論の構成を行った。
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