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1996 年度 実績報告書

薬物およびアルコール依存症の社会病理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08451039
研究種目

基盤研究(B)

研究機関京都教育大学

研究代表者

松下 武志  京都教育大学, 教育学部, 教授 (20004062)

研究分担者 坂田 義教  福岡工業大学, 工学部, 教授 (30104813)
杉本 厚夫  京都教育大学, 教育学部, 教授 (60116605)
キーワード断酒会 / アルコール依存症 / 集団的治癒力 / 酒害
研究概要

本年度は研究の初年度なので、薬物乱用に関しては、基礎的な資料の収集と関係機関の訪問まおよび関係者からの聴き取り調査を実施するにとどめ、本格的分析は来年度にまわした。
今年度は、アルコール依存症からの脱却行動としての断酒会活動、特に医療従事者と断酒会リーダー層との人間関係に焦点をあてて調査を実施した。その結果、以下の四つの社会学的問題点が明らかになった。
(1)戦後から国はアルコール問題を徴税手段としては重要視してきたものの、それのネガティブ側面である酒害問題については、抜本的な社会的対策を講じることなく、個人的問題とみなす傾向が続いてきている。
(2)テレビ、新聞、雑誌等のマスメディアも、スポンサーとしての酒造メーカーの位置と役割に拘束され、酒のプラスの効用をPRするのと比較して、酒害の恐ろしさについての啓蒙、宣伝にはあまり力をさいていない現実がある。
(3)アルコール依存症に対する強い集団的治癒力を持った自助集団としの断酒会も、医療従事者と断酒会員との相互信頼関係が低下した場合には、その集団的治癒力もまた低下して行く傾向がみられる。
(4)断酒会の集団的治癒力を高めるためには:断酒会員、とりわけ、そのリーダー層の研修を制度化し、彼らの活動能力を高めて行くことが重要である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 松下武志: "自助集団の分化と統合" 京都教育大学紀要. 90号. 213-223 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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