平成10年度は、本研究第3年度目かつ、最終年度である.報告書作成を念頭に置き、以下の2点を中心に研究を遂行した. 1. 静岡県関連のホームページ検索によるリンク集の作成: 静岡県は、「中央地域」の一図として、首都機能移転に関わる国会等移転審議会の調査対象地城に設定されたこともあり、地域情報化が急速に進展している.通信白書では、全国の市町村における情報化の進展状況を「地域情報化指標」として示している.この都道府県別状況をみると、静岡県は、従来47都道府県中12位を占め、全国平均を上回りはすれ、先進県との格差が生じていた.しかし、本年度中における静岡県関連インターネット・ホームページ、および県マルチメディア情報センターなどの整備を中心として、高度情報化が推進されており、今後一層の発展が期待される.インターネットは、21世紀の生活には必要不可欠のメディアである.したがって、静岡県の生活史も今後大きな変革を体験するであろう. 2. 地方自治体のインターネット・ホームページ検索によるデータ構築: 静岡県の生活史を研究する場合でも、日本全国および他の都道府県の場合と比較検討することは必要不可欠である.そこで、日本全国および他の都道府県と社会学的見地に基づき比較検討し、何が類似しており、また何が相違するのか、そしてその理由は何かなどを分析することが必要である.したがって、全国各都道府県の行政が作成するホームページを中心に検索を実施した.地方自治体のホームページを検索していて気付くことは、昨今の「地方自治」への関心の高まりである.それは、今後日本社会の発展および諸政策は、日本を総称的に捉えるのではなく、地方自治体レベルで考慮する必要性を示唆するものである.そのためには、高齢化、情報化、都市化、国際化、技術革新、教育などすべての点において、各地域の社会・経済的要因を考慮する必要がある.そこで、日本全国各地の地方自治体が独自に作成する各々のホームぺージから様々な関連情報を検索し、ブックマークに組み入れた.しかし、これは、静岡県を中心とするよりは、全国47の都道府県を検索を試み、今後の研究の参考とした.
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