研究課題/領域番号 |
08451045
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
園部 雅久 上智大学, 文学部, 助教授 (00154716)
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研究分担者 |
牛島 千尋 城西国際大学, 人文学部, 教授 (90245324)
岡本 英雄 上智大学, 文学部, 教授 (20119126)
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キーワード | サービスクラス / 郊外 / ミドルクラス / 標準化調査 |
研究概要 |
今年度は、サービスクラス増大の社会学的意味を考えていくうえで重要な、サービスクラスの意識や行動様式を把握するために、標準化調査を実施した。調査の対象地は、郊外ミドルクラスが集中して居住している地域として、千葉県佐倉市の染井野、通称「みずきが丘」と横浜市青葉区の桂台と若草台を選定した。どちらも大手デベロッパーの開発した一戸建て住宅地である。サンプリングは、選挙人名簿から、系統抽出法によって無作為抽出をおこなった。みずきが丘地区は、450人、桂台・若草台地区は、500人、合計950人を標本とした。調査方法は、質問紙による留め置き調査法を用いた。有効サンプル数は、666人であり、回収率70.1%であった。質問項目は、居住地の移動、居住地選択理由、現住地の評価、地域への愛着度、近隣関係、家族意識、性別役割分業、転職、趣味・文化活動、ボランティア活動、異質性に対する社会意識、権威や法に対する社会意識、ストレス感など多岐にわたる。フェースシート項目では、階層分析という観点から、職業を詳しく尋ねることを試みた。 調査票回収後、エディティングとコーディングの作業を行い、データファイルの作成を行った。その後、データのクリーニングを経て、集計・分析を開始した段階である。今後は、月1回位のペースで、各自の分析結果を発表し、議論しあう研究会を開催していく予定である。これまであまり明らかにされていなかった郊外ミドルクラスの生活・文化・社会意識の解明が期待される。このことは、わが国の中核的な社会層の行動様式を理解するうえで極めて重要であると思われる。
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