1 学習障害児用の言語教育プログラムソフトの開発:マッキントッシュのHyperCardを用いて、以下の教育プログラムソフトの作成を行った。 (1)漢字の教育プログラムソフトの開発・作成:(i)漢字読み・筆順辞書(80字)、(ii)漢字の意味・読み学習プログラム8ステップ、約50字。(2)語・文の読解教育プログラムの開発・作成:(i)「うそかほんとうか」4ステップ、(ii)詩の理解3ステップ。(3)構文・作文プログラムの開発・作成:(i)統辞・意味論的構文作成プログラム(5ステップ)。 HyperCardを用いて平成5年度までに作成・開発した1)読み書き入門プログラム、2)文法構文学習プログラム、3)語と文の読みプログラムについてそのCR-ROMを作成した。 2 学習障害児を対象にした実験診断検査:第2学期から第3学期にかけて、言葉の治療教室をもつ川崎市の公立小学校3校、読み書きの習得困難で学習障害の疑いのある第1学年児童を対象に実験診断検査を実施し、その結果診断された5名の学習障害児について言語諸検査等を実施した。 3 学習障害児を対象にした教育・訓練実験:上記の5名の中の前検査を終了した2名の児童ならびに中央大学大学院行動観察室で訓練している2名の児童に対して、上記のCD-ROM化されたプログラムで言語訓練を始めている。 4 今後の計画:新しいタイプのプログラム(特に漢字の教育プログラムソフトの開発・作成)の開発に手間取ったため、ソフト開発の作業や訓練が予定した計画よりやや遅れているが、来年度1学期には、プログラム開発と訓練をすべて軌道にのせる予定である。
|