研究課題/領域番号 |
08451099
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
成田 篤彦 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (30017363)
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研究分担者 |
木畑 洋一 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10012501)
丹治 愛 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (90133686)
山本 史郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (00145765)
草光 俊雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90225136)
高田 康成 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10116056)
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キーワード | イギリス像 / オリエンタリズム / エドワード・サイ-ド / 帝国主義 / フェミニズム / 植民地文学 / ルネサンス / ヴィクトリア朝 |
研究概要 |
イギリス地域文化研究の一環として、イギリスの<自己>像の変遷を歴史的に概観することを目的とする本研究は、その理論的根拠を、エドワード・サイ-ドの「オリエンタリズム」という観念に置くつもりである。本年は、ポスト構造主義的前提に立った地域文化研究の方法論の可能性を、サイ-ドの『オリエンタリズム』と『文化と帝国主義』といった著作にさぐった。 それと同時に、かぎられた時間内で可能なかぎりたくさんの研究資料(第一次、第二次を問わず)を集める努力をした。とくに電子テクストのかたちになった資料は多数の第一次資料を処理しなければならないわれわれの方法論にとって必須であるという共通する認識のもとに、各種のCD-ROMにより、さらにはインターネットの各種のア-カイヴを利用するかたちで、多数の電子テクストを収集し、われわれなりのア-カイヴの作成への道筋をつけた。 そのうえで、それぞれの研究者が、歴史の各段階においてイギリスがどこにどのようなかたちで<他者>を構築していったかを探り、その<他者>像をつうじてイギリスがどのような<自己>像をつくりあげてきたか、そしてその<他者>像と<自己>像に時代特有のかたちをあたえたそれぞれの時代のイデオロギーとは何だったのかといった問題を、帝国主義研究、フェミニズム研究、中世研究、ルネサンス研究、ヴィクトリア朝研究、植民地文学、英語帝国主義といった個別の主題のもとに研究した。 そのような個別な主題研究をひとつの場に集め、相互に批判的に検討する機会はいまだないが、本年度末からその作業もはじめていきたいと思う。
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