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1997 年度 実績報告書

北方シベリアに分布するチュルク系言語の音声資料による総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08451107
研究機関神戸市看護大学

研究代表者

藤代 節  神戸市看護大学, 看護学部, 助教授 (30249940)

研究分担者 庄垣内 正弘  京都大学, 大学院・文学研究科, 教授 (60025088)
キーワードチュルク語 / シベリア / ヤク-ト語 / ドルガン語 / 北方 / 危機言語
研究概要

本年度は昨年度に引き続きヤク-ト語等のテキストデータの分析をすすめた。北方シベリアにおいて比較的勢力を有するヤク-ト語とヤク-ト語に近い言語のドルガン語を中心に扱ったのは昨年と同様であるが、本年はこれらの言語に加え、時代をさかのぼってのウイグル語、北西部シベリアのチュルク系言語のデータを合わせて語彙、形態のレベルを主として検討した。本年度、得られた知見としては以下のようにまとめることが出来る:
1)北方のチュルク系言語には本来のチュルタ語の形式が残存している一方で、ツングース系やモンゴル系の言語からの影響が及んでいるがそれらはヤク-ト語をはじめとする北方への移動のプロセスを経たチュルク系言語が段階的に有しているものである可能性がある、
2)これまでも研究されている基層言語としてのツングース系、モンゴル系の他にサモエ-ド系言語からの影響も特に北西部シベリアのチュルク系言語では無視できない、
3)言語によって程度の差があるとはいえ、今世紀の初めの北方諸言語のデータの分析にあたり、今日では協力を求めることの出来る話者をみつけることが現地においても困難を伴い今や「消滅の危機に瀕した言語(=「危機言語」)」への位置づけが急速に進んでいるという情報がある。
以上の知見を得るにあたっては本年度科研費補助金により購入した多くの地図、統計データや言語文化・民族学関係の資料を活用し、これらから抽出することが出来た。得られた情報はコンピュータ入力などによりデータとして蓄積した。来年度はより包括的な視点から本研究をまとめる段階に進みたい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 藤代 節: "ヤク-ト語語彙研究(3):動植物名称" 学術情報センター. 10号(近刊). (1998)

  • [文献書誌] 庄垣内 正弘: "Three Fragments of Uighur A^^-gama" Yearbook of Turkic Studies. 1997年号(近刊).

  • [文献書誌] 藤代 節: "「ロシア危機言語データブック」(書評・紹介)" 言語研究. 113(近刊). (1998)

  • [文献書誌] 庄垣内正弘,L.Ju.トゥグ-シュワ,藤代節: "ウイグル文Das^^´akarmapatha^^´vada^^-nama^^-la^^-の研究" 松香堂, 329 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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