政治的態度の形成と、その連続および変容とを、政治的社会化研究の角度から探求するため、われわれは昨年度(平成9年)、日本における初めての試みとして、子どもからおとなまでを対象とする。同時期の、同一質問票による調査(以下、「政治的社会化調査」)を実施した。本年度は、同調査の綜合的解析を中心に、以下の二つの研究を行なった。 1.「政治的社会化調査」結果の解析 実施した三種類の調査(有権者調査・大学生調査・中学、高校生調査)の結果を、多重クロス集計、ユーホート分析、数量化等によって多角的かつ綜合的に解析し、報告論文の作成をめざした。 2.中学・高校生に対する個別インタヴューの実施 マクロな統計調査と併行して、中学生および高校生を対象とした、より密度の濃いインタヴュー方式による調査を実施した。
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