研究課題/領域番号 |
08453007
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
池田 正孝 中央大学, 経済学部, 教授 (30055115)
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研究分担者 |
清 しょう一郎 関東学院大学, 経済学部, 教授 (80171312)
松丸 和夫 中央大学, 経済学部, 助教授 (40146999)
林 正樹 中央大学, 商学部, 教授 (00055211)
中川 洋一郎 中央大学, 経済学部, 教授 (00164145)
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キーワード | 円の急騰 / 自動車産業 / 30%の原価低減 / サプライヤーの構造変動 / 開発期間の短縮 / サポ-ティング・インダストリィ / 三次元CAD / コンピュータ技術 |
研究概要 |
バブル経済の崩壊と円の急騰は、わが国の自動車産業の再編成を必然化せしめている。自動車メーカーは1995年から97年の3年間に30%の原価低減を目指して開発コストの30%低減、開発期間の30%短縮に取組んでいる。こうした動きに対応したサプライヤーの原価低減活動の実態とサプライヤーの構造変動の推移を明かにすることが本調査研究の目的だが、本年度は主として自動車の新しい開発の取組みが、金型や車体溶接治貝、鋳鍛造等の、いわゆるサポ-ティング、インダストリィの企業層にどのようなインパクトを与えつつあるかに焦点を絞って調査を進めた。バブル経済以後の数年間に開発サポ-ティング・インダストリィのサプライヤー数は倒産転廃業によって大幅に減少している。その原因は自動車開発そのものの削減、開発工数の削減、内製の強化、部品共通化、統合化などによる。サプライヤーの中にはその穴を埋めるために輸出を大幅増大させており、プレス金型の大手3社の場合、輸出比率が売上げの7〜80%に到達している。この間の技術進歩も著るしく、金型業界では以前マスターモデル利用が9割、モデルレス1割だったのが今では完全に逆転している。このようにモデルレス化が進んで金型の開発期間もかっての10カ月(トライアウトまで)レベルか5,6カ月レベルに短縮しており、金型メーカーでコンピュータ技術をもっていない企業はこの分野で生き残れない程のきびしい時代を迎えている。こうした技術革新は自動車メーカーの強い要請で現在も進行しており、今後もサポ-ティング・インダストリィの淘汰再編成は進行するであろう。
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