研究課題/領域番号 |
08453016
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営学
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
渡辺 千仭 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (60220901)
|
研究分担者 |
勝本 雅和 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (90272674)
宮崎 久美子 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (20281719)
木嶋 恭一 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (10134826)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1998
|
キーワード | 技術経済 / 技術経営戦略 / 競争力 |
研究概要 |
日本の製造業に関して、1955年から30年にわたる研究開発投資の内部収益率を計測し、その支配要因ならびに競争力との関連を分析した結果、以下のような知見を得た。 1. 日本の研究開発投資の内部収益率は長期的には低下傾向にあり、国際的に見ても70年代までは相対的に高い水準にあるが、近年は相対的に低い水準にある。 2. 技術の限界生産性ならびに研究開発投資収益率は、自らの研究開発努力だけではなく、技術スピルオーバーの同化能力にも密接に関連している。 3. 技術スピルオーバーの同化能力の限界生産性は労働の質に大きく依存している。 4. 労働の質は、1)情報化の進展、2)高齢化の進行、3)各国に特有のInstitutional Systemに依存して決定される。 5. 1)、2)は世界的に共通の現象であるが、3)のうちかつて日本が比較優位を誇ったもの(例 JIT、TQC等)は米国等により吸収されたが、米国が比較優位を持つ部分(例 能力を反映した賃金体系、雇用の流動性の高さ等)は日本では必ずしも十分に吸収されなかった。その結果、技術スピルオーバーの同化能力に関して、日本のレベルは相体的に低下したものと考えられる。 6. 以上の流れの中で国際的な競争力構造が変容してきており、各企業の技術経営戦略に決定的な影響を及ぼしている。
|