研究概要 |
平成8年度の研究課題は,諸外国における公認会計士監査に関する社会的期待の問題であった。研究組織を構成する盛田は,米加日における文献研究を中心に研究を進めた。日本については申請時点で研究中であった「日東あられ事件」をまとめた。この原稿は,日本監査役協会に送り,月刊監査役に掲載予定(平成9年4月号か5月号)。米については,1996年に公表された公開草案(SAS53号)を日本監査研究学会全国大会のパネルデスカッションで報告した。この報告は,草案が最終規則になった段階でまとめる予定である。加についてはマクドネル委員会報告書を勤務大学以外の大学院生に渡し,院生から結果の報告を受けている。 英国については,百合野が担当し,同志社商学に研究ノートという形式で掲載する準備をしている。百合野は別の用件で平成8年夏に英国に行く機会があったためその機会を通じて文献の収集と期待ギャップ問題を英国の研究者および実務家と議論した。 この他に,平成8年中にオーストラリア,ニュージーランド,アイルランドにおける期待ギャップに関する文献も発見することができた。 平成9年度はわが国における実態調査をするが,学会に参加する機会を通じて会計士を含めて多くの人と本研究課題について議論し,パソコンによるネットワーク作りの習得にも努めた。
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