研究分担者 |
藤原 一宏 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (00229064)
谷川 好男 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (50109261)
内藤 久資 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (40211411)
寺西 鎮男 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (20115603)
浪川 幸彦 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (20022676)
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研究概要 |
商多様体の構成、3次超曲面の周期写像、そして、アーベル曲面と正多面体の関係において以下の成果を得た. 1.アフィン代数多様体Xに簡約代数群Gが作用するときの商多様体X/Gを(対数的)代数多様体として構成した.この商は一般の軌道のモジュライ空間である.射影多様体の群作用による商はこれの特別な場合であるが、Mumfordの場合と違って我々の場合にはIinearizationの取り方によらずに定まる.1998年2月Warwick大学にて講演. 2.周期写像の具体例として、4次元の3次超曲面を考察し、幾何学的不変式論によるモジュライとLooijengaによる周期領域の商の中間コンパクト化が同型であることを発見した.次数2のK3曲面の場合にLooijenga自身が示したことの類似である. 3.標準レベル付きの(1,d)型の偏極アーベル曲面のモジュライ空間には自然なコンパクト化A(1,d)が存在する.また、d≦5のときは正多面体群Γ⊂SO(3,C)が作用している.d=4,5のときに、A(1,d)からSO(3,C)/Γへの双有理写像を構成した.d=4のときΓは8面体群で、アーベル曲面の定義式の係数を使う.また、d=5でΓが20面体群のときは既に知られている3次元射影空間P∧3への双有理射にSO(3,C)/Γのコンパクト化として得られるファノ多様体の点からの3重射影の逆を合成する.それぞれ、1997年6月の数理解析研究所での研究集会を5月の名古屋大学でのワークショップで講演した. 文責:向井(旧研究代表者)
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