研究課題/領域番号 |
08454007
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
隅広 秀康 広島大学, 理学部, 教授 (60068129)
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研究分担者 |
吉岡 康太 広島大学, 理学部, 助手 (40274047)
古島 幹雄 広島大学, 総合科学部, 教授 (00165482)
松本 圭司 広島大学, 理学部, 助教授 (30229546)
菅野 孝史 広島大学, 理学部, 助教授 (30183841)
谷崎 俊之 広島大学, 理学部, 教授 (70142916)
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研究期間 (年度) |
1996
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キーワード | ベクトル束 / モジュライ空間 / 量子群 / D-加群 / 超幾何関数 / 保型形式 / Hodge理論 / モイレェゾニ多様体 |
研究概要 |
本研究では、多様体上のベクトル束の 1:代数幾何学的研究、2:代数解析学的研究、3:整数論的研究を行いベクトル束に関する以下の研究実績を得た。1:に於いては、(1)射影空間P^n(n【greater than or equal】4)上の階数2のベクトル束が線束に分解する為の必要十分条件を得、ベクトル束の線束への分解問題に関する重要な諸予想への新しい方針を見い出した。(2)C^3のNon-projective Moishezon compact化(X,Y)を、境界因子Yのnef性により、決定した。更に、Non-Stein多様体S上のC^1-bundleのStein性とS上のある階数2のベクトル束の自明性との同値性を示した。(3)第一チャーン類に関するある条件の下、楕円ファイバー構造をもつ曲面上のベクトル束のモジュライ空間の有利性を示すと共にアーベル曲面上のベクトル束のモジュライ空間のピカ-ル群やアルバネ-ゼ写像を決定した。2:に於いては、(1)半単純リー代数最高ウエイト加群のなかでも、特にコンパクトエルミート対称空間に関するものを研究した。さらに対応する量子群の最高ウエイト加群を研究し興味深い結果を得た。(2)一般型旗多様体上で、D-加群の立場から、ラドン変換の定義を与え、これらの諸性質を調べた。今後、ベクトル束の理論が本質的に効く可能性のある知見を得た。(3)一般化された超幾何関数に関する双対性を、twisted cohomology群の交点理論と外積構造を利用して、得た。3:に於いては、(1)4型領域上の正則尖点形式に付随するL-関数を、その部分Fourier展開係数を利用して積分表示し、ある条件の下で、L-関数の解析接続、関数等式を得た。これは、2次のSiegel尖点形式に関するKohnen-Skoruppaの結果の一般化である。(2)正標数局所体のp-進ガロア表現の圏はエタールなフロベニウス付きの微分加群の圏と圏同値になり,特に,惰性群が有限表面を経由するものは過収束な対象と対応することを示した。(3)複素多様体におけるRiemann-Hilbert対応の類似に当たる、p-進Hodge理論の層化及び相対化を研究した。
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