研究分担者 |
森吉 仁志 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00239708)
中居 功 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90207704)
石川 剛郎 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50176161)
清原 一吉 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80153245)
泉屋 周一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80127422)
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研究概要 |
本研究の目的は、一未知関数n独立変数の二階偏微分方程式をJet空間の部分多様体として、幾何学的対象ととらえて、接触同値問題を核に、微分幾何学および特異点論の手法で研究することである。 本年度は,つぎの2点について集中的に研究した。 1.我々は、二階偏微分方程式系の接触同値問題をPD多様体の同値問題として定式化した。この問題に対しては、いわゆるReductionの課程が重要である。このReductionの課程を調べることによって、逆に我々は,有限次元単純Lie群Gを出発点としてGを接触自己同型として持つsystemを構成することが可能となった。E.CartanによるG_2モデル(例外単純リー環G_2を接触自己同型として持つ二階のsystem)の構成を他の例外単純リー環の場合にも拡張した。この部分は "G_2 geometry of overdetermined system of second order"と題する論文として発表準備中である。 2.当初の予定にはなかったが、高階有限型微分方程式系の同値問題の超幾何微分方程式系の理論への応用を行った。これまで、線形の方程式系に対する背足豊氏の研究があった。その研究は、深さ1の単純階別Lie環γ=γ_<-1>【symmetry】γ_0【symmetry】γ_1とその表現ρ:γ→gl(S)が与えられた時、(γ,ρ)が定めるsymbolを持つ高階有限型微分方程式系に対する同値問題を扱っている。この同値問題が、解の定義される空間を線形独立な解によって射影埋め込みするとき、その像の射影同値問題と等価なことが、佐々木-吉田により指摘されていた。我々は,高階有限型微分方程式の定める幾何構造の接続に対するHarmonic Theoryを展開して,超幾何微分方程式系の解による射影埋め込みの像が一般的には,グラスマン多様体でないことを示した。
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