研究分担者 |
河澄 響矢 北海道大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (30214646)
中居 功 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90207704)
石川 剛郎 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50176161)
清原 一吉 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80153245)
泉屋 周一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80127422)
|
研究概要 |
本研究の目的は、一未知関数n独立変数の二階偏微分方程式系をJet空間の部分多様体として、幾何学的対象ととらえて、接触同値問題を核に、微分幾何学および特異点論の手法で研究することである。 本年度は,単純Lie環をその接触変換全体として持つ二階の系の内,特に例外型単純Lie環を無限小接触自己同型として持つ二階の系について,二階の過剰決定系のG_2-幾何学の研究としてまとめた。 この問題の出発点は、E.Cartanによるつぎの発見である。すなわち彼は,次のoverdetermined systemRを不変にする無限小接触変換の成すLie環が例外型単純Lie環G_2であることを見いだした。 R={(∂^2z)/(∂x^2)=1/2((∂^2z)/(∂y^2))^2,(∂^2z)/(∂x∂y)=1/3((∂^2z)/(∂y^2))^3} RがG_2を無限小(接触)自己同型として持つことは,次の二つのstepで示される. (1) Rの接触同型による同値問題をX=R/Ch(D^2)上のPhaff系Dの同値問題に帰着させる。 (2) (X,D)の自己同型群がG_2であることをしめす。 我々はこれまでのPD多様体の研究を通じて,上記の逆stepをたどる構成を可能とした。すなわち,すべての例外型単純Lie群Gに対して,Boothy typeの接触多様体J=G/Pをもとに,E.CartanによるG_2モデル(例外単純リー環G_2を接触自己同型として持つ二階のsystem)の構成を他の例外単純リー環の場合にも拡張した。この部分は"G_2geometry of overdetemined system of second order"と題する論文としてまとめた。
|