研究課題/領域番号 |
08454050
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
舞原 俊憲 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90025445)
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研究分担者 |
鶴 剛 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10243007)
岩室 史英 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80281088)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | 赤外線 / 系外銀河 / 銀河ハロ- / 低質量星 / ダ-クマタ- / 銀河構造 |
研究概要 |
銀河および銀河クラスター規模の構造形成に関して、通常観測されている星の質量のみを足し合わせた重力質量だけでは、ゆらぎ成長のタイムスケールが宇宙年齢と整合しないことがしられている。またより直接的には、銀河のガス成分の回転速度分布からも、見えている星の数倍から10倍もの重力源の存在が示唆される。 本研究の目的は、銀河ハロ-領域の質量を担っている低質量星の寄与を、これまで困難だった赤外線測光観測の方法により検証しようとするものである。 平成8年度、9年度の2年間の間に、大気の透過特性やシ-イング条件の優れた米国・ハワイのマウナケア観測所における赤外線と可視光の2回の測光観測を実施し、これまでに比べて非常に暗いレベルのハロ-領域の放射成分を測定することができた。この観測にもとづいて、可視から赤外域にかけてのカラー(スペクトル分布の情報)と空間的分布に関する情報が得られた。これにより、ハロ-に存在する低質量星の型や質量についての制限条件が与えられるので、いわゆるダ-クハロ-質量としてガスの回転曲線から示唆されている全質量に対する星の寄与の割合を見積もることができる。今回の観測的研究では、波長約1.5ミクロン程度までのカラーの情報に限定されていたが、約0.2太陽質量クラスまでの低質量星の寄与に関して定量的な議論を可能とする興味深いデータが得られているので、具体的な銀河のモデルにもとづいて星の質量と回転曲線の説明に必要な重力質量との関係を導いた。
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