研究課題/領域番号 |
08454063
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・核・宇宙線
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研究機関 | 高エネルギー加速器研究機構 (1997) 東京大学 (1996) |
研究代表者 |
柴田 徳思 高エネルギー加速器研究機構, 放射線科学センター, 教授 (80028224)
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研究分担者 |
野川 徳夫 東京大学, アイソトープ総合センター, 助手 (60208311)
中尾 徳晶 高エネルギー加速器研究機構, 放射線科学センター, 助手 (80272524)
伊藤 寛 高エネルギー加速器研究機構, 放射線科学センター, 助手 (50300679)
桝本 和義 高エネルギー加速器研究機構, 放射線科学センター, 助教授 (60124624)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | ベータ線検出器 / 低バックグランド検出器 / 原爆速中性子線 |
研究概要 |
原爆速中性子で照射された銅試料中に生成される^<63>Niを測定し、速中性子線の評価を行うことが最終目的である。このために、低バックグランド低エネルギーベータ線検出器の開発、^<63>Cu(n,p)^<63>Ni反応の断面積測定、広島銅試料の測定を行なった。得られた結果は以下の通りである。 (1)検出器の開発 CaF_2(Eu)結晶を用いた検出器を開発した。検出効率は20%、バックグランド計数率は2.2×10^<-3>cpsであった。原爆で照射された試料の測定に十分な感度を持つ検出器の開発に成功した。 (1)^<63>Cu(n,P)^<63>Ni反応の断面積測定 エネルギー1〜7MeVの中性子で銅試料を照射し、試料の化学分離により^<63>Niを抽出した。^<63>Niのべ-タ線の測定から反応断面積を求めた。この結果から、低エネルギー部分ではJENDL3の計算結果とよく合っているが、高エネルギー部分では大きく異なっていることが分かった。 (3)爆心地から約100mにある元安橋の橋柱内から採られた電線から^<63>Niを抽出し、液体シンチレーションカウンタによる測定を行った。結果は上限値が得られたのみであった。この値は線量評価システムDS86による計算結果よりかなり低い。これは、原爆直後に測定された^<32>Pの結果を除くと,速中性子に関する初めてのデータである。
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