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1997 年度 実績報告書

ケイ酸塩鉱物の4配位席における遷移元素の挙動と構造変化

研究課題

研究課題/領域番号 08454158
研究機関島根大学

研究代表者

赤坂 正秀  島根大学, 総合理工学部, 教授 (20202509)

研究分担者 進野 勇  九州大学, 比較社会文化研究科, 教授 (00038465)
高須 晃  島根大学, 総合理工学部, 教授 (00183848)
沢田 順弘  島根大学, 総合理工学部, 教授 (80196328)
キーワードケイ酸塩鉱物 / 結晶化学 / 4配位席 / 遷移元素 / 準長石 / 結晶構造 / メスバウアー
研究概要

Fe,Mn,Zn,Co,Cuの遷移元素と,Mg,Alの非遷移元素を含むSrメリライト合成実験を常温で行った。(Sr_2CoSi_2O_7)_<70>(Sr_2FeAlSiO_7)_<30>,(Sr_2ZnSi_2O_7)_<70>(Sr_2FeAlSiO_7)_<30>,(Sr_2MnSi_2O_7)_<70>(Sr_2FeAlSiO_7)_<30>(mol%)のメリライトが合成され,X線粉末回折法により均質であることが確認された。また,EPMAによる化学分析の結果,出発物質の組成どおりであることが確認された。これらのメリライトのメスバウアースペクトルを測定した結果,いずれも2つのダブレットが認められた。アイソマ-シフトの値から,これらは4配位席のFe^<3+>によるピークであることがわかり,また,四極分裂の値から内側のダブレットが変形度の小さいT1席,外側のダブレットは変形度の大きいT2席におけるFe^<3+>によるものであることが明らかとなった。これらの結果は,Akasaka and Ohashi(1985),Akasaka et al.(1986)の結果と調和的である。しかし,Fe^<3+>を含まないメリライトではT1-O原子間距離とT2-O原子間距離を比べると,前者が後者より大幅に大きい値を取ることが知られており,T2席のダブレットとされたものが本当か否かクロスチェックを行う必要がある。そこで,平均的な原子配列を明らかにするためにX線粉末回折パターンからリ-トヴェルト法による結晶構造解析を試みた。そのために,6配位席と4配位席にFe^<3+>が分布していることが既にわかっている合成のCaFe^3AlSiO6輝石のX線粉末回折パターンからのリ-トヴェルト解析を行い,この方法で4配位席におけるFe^<3+>を検出できるか否か検討した。その結果,本輝石の4配位席をFe^<3+>の一部が占有していることが確認され,本プロジェクトにおいてもこの方法の有効性が明らかとなった。メリライトのリ-トヴェルト法による構造解析は,現在進行中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Akasaka M., Ohashi H., Shinno I: "Distribution of Trivalent Al,Fe and Ga Ions in Synthetic Calcium Tschermak-type Clinopyrorenes" Geochemical Studies on Synthetic and Natural Roch Systems. 166-181 (1997)

  • [文献書誌] Shibata G., Akasaka M.and Kimura M.: "Area analysis of chondrules in the Allende meteorite by electron microprobe" Earth Science. 51・3. 173-176 (1997)

  • [文献書誌] Akasaka M., Kimura Y., Omori Y., Sakakibara M., Shinno I., Togari K.: "57Fe Mossbauer study of pumpellyite-okhotskite-julgoldite series minerals" Mineralogy and Petrology. 61. 181-198 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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