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1997 年度 実績報告書

二成分制御系タンパクとシグマ因子による遺伝子発現調節機構

研究課題

研究課題/領域番号 08454245
研究機関大阪大学

研究代表者

牧野 耕三  大阪大学, :微生物病研究所, 助教授 (20181620)

キーワード転写活性化因子 / PhoB / リン酸レギュロン / リン酸ボックス / RNAポリメラーゼ / σ^<70>サブユニット / DNA結合 / PCRmutagenesis
研究概要

“二成分制御系"とはセンサーとレギュレーターという二種類のタンパクが一対となって構成されており、外界の刺激に応答し遺伝子発現を調節する系である。大腸菌では培地中のリン酸欠乏によりセンサー“PhoR"とレギュレーター“PhoB"に依存して転写誘導のおこる31個以上の遺伝子群があり、これらは総称してリン酸レギュロンと呼ばれている。これら遺伝子群のプロモーター領域にはレギュレーターである転写活性化因子PhoBのDNA結合認識配列であるリン酸ボックスが存在している。このリン酸レギュロンの発現を特異的に減少させるRNAポリメラーゼ変異体の分離に成功し、その変異部位がRNAポリメラーゼのσ^<70>サブユニットのhelix-turn-helix上の第一helixにあることが判明し、PhoBとの相互作用点と考えられた。また、σ^<70>サブユニットの第一helixに部位特異的変異の導入を行い、各種の変異型σ^<70>を分離精製しin vitro転写実験をおこなった結果もこの領域がPhoBとの相互作用点であることを支持した。PhoBについては、N-末端側(リン酸受容ドメイン)がC-末端側の転写活性化ドメインの機能を制御していること、またC-末端側の転写活性化ドメインにはDNA結合(リン酸ボックスとの結合)とRNAポリメラーゼとの相互作用という少なくとも2つのサブドメインがあること、DNA結合モチーフはHTHでありリン酸ボックス内のTGNCA配列を認識していること等を明らかにした。さらに、PhoBとRNAポリメラーゼとの相互作用には、PhoBのHTHモチーフのTurn構造が使われていることや、PhoBがリン酸ボックスに結合するとDNAは彎曲するすることを明らかにした。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Makino,K.: "DNA binding of PhoB and its interaction with RNA polymerase." J.Mol.Biol.259. 15-26 (1996)

  • [文献書誌] Oshima,T.: "A 718-kb DNA sequence of the Escherichia coli K-12 gen ome corresponding to the 12.7 28.0 min region on the linkage map." DNA Res.3. 211-223 (1996)

  • [文献書誌] Suzuki,M.: "Multi-helical DNA-binding domains:their structures and modes of DNA-binding." Adv.Biophys.32. 31-52 (1996)

  • [文献書誌] Shieh J,-C.: "The Mcs4 response regulator coordinately controls the stress-activated Wak1-Wis1-Sty1 MAP kinase pathway and fission yeast cell cycle." Genes Dev.11. 1008-1022 (1997)

  • [文献書誌] Hiratsu K.: "Molecular cloning and functional of an rpoS homologue gene from Vibrio cholerae N86." Genes Genet.Syst.72. 115-118 (1997)

  • [文献書誌] Yamamoto,Y.: "A 800 kb DNA sequence of the Escherichia coli K-12 genome corresponding to the 50.1-68.0 min region on the linkage map." DNA Res.4. 91-113 (1997)

  • [文献書誌] 牧野耕三: "癌研究法ハンドブック" 中外医学社(in press),

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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