研究課題/領域番号 |
08454271
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
桑沢 清明 東京都立大学, 理学部, 教授 (10015589)
|
研究分担者 |
松村 伸治 浜松医科大学, 医学部, 助手 (70276393)
矢沢 徹 東京都立大学, 理学部, 助手 (30106603)
|
キーワード | カギムシ / Peripatus / 神経系 / 神経伝達物質 / 系統進化 / 免疫細胞化学 / セロトニン / 有爪動物 |
研究概要 |
カギムシ(Peripatus sp.)は有爪動物門として分類されている。しかし、かつて環形動物門、節足動物門にも分類上所属したことのある系統進化上問題のある動物である。最近リボゾームRNAの分析から、再びカギムシは昆虫に近縁な節足動物に分類されるべきであるとする説が出された。 本研究はこの系統進化上特異な位置を占めるカギムシの特性について生理学的視点から分析することを目的とした。 1 飼育 実験標本としてオーストラリア産カギムシ(Peripatus sp.)を入手した。研究室での飼育を試み、湿度、温度、飼料等の諸条件を試行錯誤的に設定し、現在9ケ月間の飼育を続行できる条件を得た。 2 組織、免疫細胞化学 脳神経節とここから伸びる左右一対の腹神経索を中心として各種推定神経伝達物質抗体を用いてこれらを含有するニューロンの検索を行なった。セロトニン様物質含有ニューロンを脳および神経索上で同定した。グルタミン酸、ヒスタミン、GABAの抗体を用いて同様の実験を行なっている。これらの結果から軟体動物、節足動物との神経機構上の関係を推定する。
|