研究課題/領域番号 |
08454271
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
動物生理・代謝
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
桑沢 清明 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (10015589)
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研究分担者 |
松村 伸治 関西医科大学, 医学部, 助手 (70276393)
矢沢 徹 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (30106603)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | カギムシ / 中枢神経系 / 末梢神経系 / 神経伝達物質 / セロトニン / FMRFアミド / 免疫細胞化学 / Onychophora |
研究概要 |
有爪動物(Onychophora)カギムシperipatusは環形動物と節足動物をつなぐ幻の動物の近縁動物とも考えられていて、系統進化上で貴重な動物群である。このため比較生理学、神経生物学上興味がもたれる動物であるが、現在までのところほとんど研究されない。本研究では心臓とその神経支配について、主として、すでに調べられてきた周辺の動物群である甲殻類、昆虫類、環形動物、軟体動物との関係のなかで研究を進めることを目的とした。カギムシをオーストラリアに求め、Euperipatoides kanangrensisを取得して研究室で飼育管理し研究に用いた。 神経伝達物質または神経修飾物質の面から中枢及び末梢のニューロン構成を明らかにして、ニューロンのマッピングを行うため各種推定伝達物質の抗体を用いて免疫細胞化学的に研究を行った。 1. 中枢神経系は左右の脳神経節球とそれぞれに続く腹神経索および多数の腹神経索横連合神経からなる。全神経系に亘ってFMRFamide様免疫陽性細胞やそのプロセスを検出した。心臓神経、腸管にも免疫陽性プロセスが認められた。脳神経節中では横連合中に、特に多くの免疫陽性ニューロンが存在した。腸管にも免疫陽性ニューロンの存在が認められた。本研究により有爪動物にFMRFamide様物質が存在するこという最初の知見がえられたことになる。 2. 神経系全般に亘りセロトニン様免疫陽性ニューロンプロセスが観察された。脳神経節では横連合に陽性プロセスを多く認め、その近くの領域にニューロン細胞体が多く認められた。アンテナには陽性プロセスが認められなかったが、基部の脳糸球体構造に陽性プロセスが観察された。視索には認められなかったが、網膜および視神経節に免疫陽性プロセスが認められた。心臓、輸卵管に免疫陽性プロセスが認められた。これらのことから、セロトニンは感覚、運動神経で神経伝達物質として使われていると推測された。
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