研究課題/領域番号 |
08455001
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
朱 自強 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (10243601)
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研究分担者 |
陸 ほう 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (70281988)
王 杰 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60281987)
八百 隆文 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (60230182)
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キーワード | ZnSe / p型半導体 / 窒素ドープ / ホール濃度 / 補償機構 |
研究概要 |
実用レベルの青色半導体レーザー実現のための最も重要な課題は高キャリアー濃度と低抵抗率を有するp型II-VI材料の成長技術である。従来のp型ZnSeド-ピング技術を用いてnet acceptor濃度1×10^<18>cm^<-3>のp-ZnSeが得られた。N濃度が約1×10^<18>cm^<-3>以上になるとNの複合欠陥が形成され、Nアクセプターは補償される。この複合欠陥はZnSeの電気的及び光学的特性を劣化させ、デバイス性能に大きく影響する。本研究では、Nドープp型ZnSe及びZnSeの三元と四元混晶の補償機構を解明することを目的としている。平成8年度では得られた主な研究成果は以下のようである。 [1]p型ZnSeのδド-ピング技術の開発(Applied Physics Letters, 1997年3月号掲載予定) ZnSeエピタキシャル成長においてZnTe:N短原子層をZnSeエピ層に挿入することにより優れた電気的・光学的特性を持ちp型ZnSeの作製に成功した。得られたZnSeのホール濃度が6×10^<18>cm^<-3>で従来のド-ピング技術で得られたそれの6倍である。青色レーザーの電極層とクラデインぐ層への応用が期待できる。 [2]ワイドギャップ半導体中における深い準位の電気的・光学的総合評価システムの開発(Journal of Applied Physics, 1997年3号掲載予定) ワイドギャップ半導体中における深い準位を評価する総合システムを開発した。本システムを用いることによりp型ZnSeのキャリアー補償に最も関与する深いドナー準位(55meV)に関する総合的な知見を得た。 [3]これまでに我々が得られた本研究課題に関する重要な結果はData reviewsに収録された。「Properties of Wide Bandgap II-VI Semiconductors」(英国電気協会、1996年12月出版)。
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