研究課題/領域番号 |
08455015
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
井上 直久 大阪府立大学, 先端科学研究所, 教授 (60275287)
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研究分担者 |
本間 芳和 NTT, 材料物性基礎研究所, 特別研究員
藤村 紀文 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (50199361)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | 化合物半導体 / 歪系 / 分子線成長 / 三次元成長 / その場観察 / 走査電子顕微鏡 / モンテカルロシミュレーション / 自己組織化 |
研究概要 |
1.電子顕微鏡その場観察 格子整合系:歪系の参照基準となるGaAs on GaAs格子整合系分子線成長の二次元-三次元転移過程を走査電子顕微鏡その場観察により解析し、二次元成長と三次元成長の境界を明らかにして相図を初めて作成した。また転移の開始過程が3種類あることを見いだすと共にいずれの場合にも多段島の形成が素過程であることを解明した。またステップ上に三次元島が優先形成されることを明らかにした。歪系:GaAs on Si歪系において、Siのバンチしたステップを用意するとGaAsがそこに選択的に成長することを見いだし機構を明らかにした。仕事関数:三次元島を用いた自己組織化量子ドットの応用に重要な表面の仕事関数を走査電子顕微鏡により非接触で測定する方法を開発した。 2.原子間力顕微鏡観察:歪系化合物半導体三次元成長による自己組織化量子ドットに有効な(111)面の成長について、表面ステップと量子井戸多層膜を評価した。Siの二次電子造とAFM像を比較し、清浄面と加工面の違いを明らかにした 3.機構モデル構築:表面再配列構造の反位相境界が島の優先発生サイトになるという仮設により、三次元島発生機構のモデル化を行った。 4.理論解析・計算機シミュレーション:SiGe on Si歪系で成長により生ずる組成の規則化の機構をX線回析と計算機シミュレーションにより解析し、基板と薄膜の相互拡散による組成偏析と表面再配列のために起きることを明らかにした。作成済みのMBE成長のモンテカルロシミュレーションに歪と表面張力の効果を取り入れ、三次元成長を再現できることを確認した。 表面原子による電子散乱を個々の散乱を扱うダイレクトモデルでシミュレーション可能とし、SEM像のステップの非対称コントラストを解明した。 5.位置決め機構と制御:以上を基にしてInGaAs on GaAs歪系の三次元島の密度、位置の制御法を提案した。またステップをネットワーク状に制御した表面でGaAs島をSi(111)表面の特定の位置に配列させるのに成功した。
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