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1998 年度 実績報告書

ハロゲン原子によるSi表面単原子反応層形成とその低エネルギー除去に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08455022
研究機関東京大学

研究代表者

堀池 靖浩  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20209274)

研究分担者 一木 隆範  東洋大学, 工学部, 講師 (20277362)
キーワードフッ素 / 水素終端Si表面 / フッ素終端Si表面 / XPS / 原子層エッチング / 2原子層酸化 / 水素ラジカル / (NH_4)_2SiF_6
研究概要

本研究の最終年度では、F原子終端Si(111)表面の原子層エッチングを完成させるべく、以下の研究を行った。まず(1)F終端表面をプラズマ酸化の場合、Fは酸化膜中に均一に存在しながら酸化膜は成長する。(2)1原子層エッチングに必要なF終端表面の再水素化を期待し、H_2、NH_3プラズマを石英管、Al_2O_3管、窒化Al管で生成し、ダウンフロー処理を行っが、いずれもSi面は2〜3分子層程度酸化された。更に(3)NH_3中でSi表面の再水素化を試みた。NH_3曝露によりSi表面のFの量は減少し、Si-H結合が形成され始めた。Si-H_2やSi-H_3も観察され、表面には(NH_4)_2SiF_6が存在することから、表面の一部のSiはエッチングされたものと推察される。しかし、この表面の水素化反応はFの量が曝露前の約半分程度に減少した所で停止してしまう。この反応の停止は、反応生成物である(NH_4)_2SiF_6のFがSi表面からのみ供給されるため、表面のFが減少し、Fの供給律速により起こると推測される。(4)F終端Si表面はH終端面と比べて、バックボンドのSi-Si結合エネルギーは低下していると考えられ、F終端Si表面の2原子層(自然)酸化を試みた。O_2曝露の場合、H終端と比較して自然酸化の速度は著しく速く、NH_3+O_2の中では、さらに酸化速度が増大した。そこで、10TorrのNH_3+O_2(1:1)中で500分間曝露し、2原子層の酸化膜厚に近い5A成長し、飽和した。(5)この酸化膜を剥離して2原子層エッチングを実現するために、NH_3+NF_3混合気体を800℃に加熱し、膜厚約1nmの化学酸化膜に暴露すると、本酸化膜は除去され、表面は水素終端されていることをXPSとFTIRにより確認した。従って、(4)と(5)の組み合わせにより、Siの2原子層エッチングが実現できると考える。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Morikawa,et al.: "Reaction of the Fluorine Atom and Molecule with Hydrogen-terminated Si (111) Surface" J.Vac.Technol.A. 16(1). 345-355 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2017-10-11  

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