研究分担者 |
坂本 二郎 金沢大学, 工学部, 助手 (20205769)
SOURAV Kundu 金沢大学, 工学部, 講師 (50283148)
立矢 宏 金沢大学, 工学部, 助教授 (10216989)
田中 一男 電気通信大学, 工学部, 助教授 (00227125)
白瀬 敬一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80171049)
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研究概要 |
本研究では,アクチュエータとセンサーを組み込んだ形状可変トラス・モジュールを数十段組み上げた実用的な規模の適応構造の実時間での軌跡制御,姿勢制御の実現およびその応用を目的として研究を進め,以下のような成果を得た. 1. 形状可変トラス構造の自律規範獲得法の開発……可変長部材を含むトラス部分構造モジュールを直列に組立てた二次元および三次元形状可変トラス構造を対象として,種々の位置,方向の静的負荷(作業ベクトル)に対して初期姿勢からの先端の移動軌跡を与えたときに,各トラスモジュールの局所情報より各部材長の変更量,最適な移動過程,最終姿勢制御量を決定するための自律規範,局所的な制御則を創発的に自動生成するためのモデルを遺伝的プログラミングを利用して構築した.その自動生成された自律規範を用いて種々の初期姿勢からの移動過程,最終姿勢決定の有限要素シミュレーションを実施し,提案した自律規範生成モデルの有効性を確認した.また制御目的に最大剛性と制御エネルギ最小の両方を考慮した制御則獲得についても検討した. 2. 動的負荷に対する形状可変トラス安定化自律規範生成モデルの検討…記号センサーとアクチュエー夕,アクティブ・ダンパーを備えたトラス・モジュールを組立てた形状可変トラス適応構造を対象に,各可変部材モジュール近傍のセンサー情報のみから,姿勢移動過程における慣性力による振動,最終姿勢での擾乱による振動を抑制する各ダンパーおよび可変部材の自律制御規範を自動生成するモデル構築を,遺伝的プログラミングを利用して実施した. 3. 形状可変トラス構造の試作……ひずみセンサーを備え,ボールネジとステッピングモータがらなる可変部材ごとに独自に自律分散処理機能を有する5段の形状可変三次元トラス構造と自律制御プログラムを試作した.与えられた負荷方向に対して,複数のCPUによってそれぞれ独立に制御する自律分散型の制御アルゴリズムによって最大剛性姿勢に姿勢変更する制御を試みてその有効性を確認した.
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