研究課題/領域番号 |
08455072
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
戸倉 和 東京工業大学, 工学部, 教授 (10016628)
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研究分担者 |
平田 敦 東京工業大学, 工学部, 助手 (50242277)
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キーワード | ダイヤモンド単結晶 / ダイヤモンド膜 / ダイヤモンド砥石 / 研磨 / 加工変質層 / 水素プラズマ腐食 / 亀裂 / 摩耗機構 |
研究概要 |
気相合成法でダイヤモンドが容易に入手できるようになり、工具あるいは耐摩耗材料として少しずつではあるが浸透してきた。さらに、広い波長範囲の光を通すことから、光学部品へも適用が試みられるようになってきた。そこで、研磨加工されたダイヤモンドの加工面性状を明らかにしようとすることが本研究の目的である。 昨年度、単結晶ダイヤモンドを_<600と>1500ビトリファイドボンドダイヤモンド砥石で研磨した。研磨面を種々の方法で腐食した結果、水素プラズマで腐食すると微細な亀裂が現れ、ダイヤモンド研磨面にも加工変質層が存在することがわかった。この際の最適腐食条件は、腐食温度800℃、腐食時間30分であることを明らかにできた。 今年度、光学部品に使用できるような良質なダイヤモンド膜をマイクロ波プラズマ法で合成した。そしてこれらを単結晶の場合と同様に_<600と>1500砥石で研磨し、腐食した。その結果、単結晶ダイヤモンドと同様に亀裂が生成された。しかし、単結晶の場合亀裂の方向が結晶方位に依存するように揃って観察されたのに対し、ダイヤモンド膜の場合にはこのような規則性は見いだせず、研磨方向に依存するように観察された。これはダイヤモンド膜が多結晶体であることに起因すると思われる。得られた結果は、ダイヤモンドの摩耗機構を明らかにする有力な裏付けになるものと期待できる。 また研磨の際、熱電対を研磨点近傍に配置して研磨時の温度を測定したところ、研磨温度の変動が大きいことを見出し、この原因を探るために研磨時の発光の分光を試みた。単なる加熱によるものでない発光が目視できるものの、分光結果とし得るには至たらなかった。分光方法の検討も含めさらに継続する予定である。
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