研究課題/領域番号 |
08455089
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
岡島 厚 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (80013689)
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研究分担者 |
木綿 隆弘 金沢大学, 自然科学研究科, 助手 (40225107)
木村 繁男 金沢大学, 工学部, 教授 (70272953)
上野 久儀 金沢大学, 工学部, 教授 (80019752)
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キーワード | 振動流 / ブラフボディー / 流体力計測 / 非定常流 / 後流 / 渦 / 数値シミュレーション / 流れの可視化 |
研究概要 |
本研究では、引き続き、U字管形振動流発生装置による振動流中に平板、円柱、正方形そして矩形断面形状のブラフな2次元物体を配置して振動方向及び直角方向流体力の同時測定を行い、断面形状、迎え角、カ-ペンター数などの影響について詳細に調べた。次に、カ-ペンター数を0-30の範囲で、ストークス数を95で、主として円柱断面まわりの流れを直接法による2次元および3次元の計算領域で差分法による数値シミュレーションを行った。まず、実験による主な研究成果は、(1)振動流による非定常な流れの剥離、渦形成、渦放出に注目して、種々な物体断面の振動流中の流体力と一様流中の流体力を詳細に比較することによって、振動流固有の流力的特性を明確にするとともに、矩形柱特有の「中口ピーク」の発生メカニズムについて、流れの非定常法の視点から新たな考察を行った。(2)種々な迎え角を付けた平板まわりの流れについて、振動流中における迎え角の影響を明らかにした。振動流特有の経時的に変化する剥離流れと流体力の両者の対応、特に、失速角付近の流力特性を流れの剥離の非定常性の視点から考察した。次に、数値シミュレーションによる主な研究成果は、(3)主として円柱周りの3次元数値シミュレーションを行った。特に、低いカ-ペンター数で生ずる振動流方向に軸を持ち、円柱スパン(軸)方向に一定のピッチで形成される渦(Longitudinal Vortex)を数値シミュレーションで始めて再現した。さらにスパン方向の境界条件の結果に与える影響を明らかにした。(4)さらに、シミュレーション結果を実験結果と比較し、特に3次元数値シミュレーション結果が実験によく一致することを示した。研究成果は6編の論文として公表した。
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