研究課題/領域番号 |
08455090
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松崎 雄嗣 名古屋大学, 工学部, 教授 (70175602)
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研究分担者 |
紙田 徹 宇宙開発事業団, 宇宙輸送システム本部, 開発部員 (30262869)
池田 忠繁 名古屋大学, 工学部, 講師 (40273271)
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キーワード | 声門流 / 可視化 / 流体理論 / 剥離 / 再付着 / 音声 / 声帯 / 自励振動 |
研究概要 |
人間の声の生成では、声門と呼ばれる声帯の間を通過する肺からの空気の流れが、声帯の運動と相互に干渉して発生する自励振動がその音源となっている。当該研究課題では、声帯の自励振動に直接関係し、剥離して、振動する空気力のより精度の高い基礎的データの収集ならびに当該研究者から提案した非圧縮性流体理論の改良のため、本年度は次の研究を行った。 1.声帯の形状をモデル化した透明アクリル製準二次元流路模型を設計・製作し、定常流において作動流体の流量を変えて、現有の微差圧計により流路の圧力分布の計測を行った。 2.上流の流路壁面よりインクを流し、可視化により、流路拡大部で生ずる剥離・遷移・再付着点のデータを収集した。 3.購入した水冷アルゴンレーザおよび光ファイバライトシート光学系より発生するシート状光を用い、可視化に最適なトレーサの検討を行った結果、白色ナイロン微粒子が良好であることを確認した。 4.レーザとシート光学系の間にパルス発生装置(購入)を挿入することにより、パルス状のレーザライトシイ-トを発生させ、流路の任意の断面をパルス的に照明し、白色ナイロン粒子により可視化された流れを写真撮影した。この画像を画像処理用コンピュータ(購入)に取込み、流速解析ソフト(購入)を用いて速度分布の計測を行い、当該研究者らの流体理論を発展するための基礎データを収集した。 5.互いに衝突しながら自励振動する声帯の解析モデルを提案し、声帯の自励振動により生ずる源音が声道で共鳴して、発生するに至るまでの解析を行い、声帯の衝突が音声波形に与える影響を調べた。
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