研究課題/領域番号 |
08455097
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
伊藤 献一 北海道大学, 工学部, 教授 (80001163)
|
研究分担者 |
森川 多津子 北海道大学, 工学部, 助手 (90210153)
藤田 修 北海道大学, 工学部, 助教授 (10183930)
|
キーワード | 燃焼 / メタノール / DME / 触媒反応 / 有害排出物 / シミュレーション / 低環境負荷 |
研究概要 |
近年その製法が確立され新たな代替燃料として期待されるDME(ジメチルエーテル)のディーゼルエンジンへの適用の可能性を知る上での基礎的データとしてその触媒反応性について検討を行った。 まず、DMEを単体(ニート)使用した場合を想定し、DME自身の触媒酸化特性を調べたところ、DMEの反応性は高く酸化雰囲気においてDMEは容易に浄化することができることが確認された。次に、このDMEを還元剤として排気中NOxを除去することを検討した結果、Co-γ Al2O3やSn-γ Al2O3において80%前後のNOx還元率を与えることができることがわかった。DMEはディーゼル代替燃料として使用した場合、すすの発生がほとんどないと予想されることから、本研究で選択したNOx浄化触媒を使用することで、極めてクリーンな排気を実現できる可能性のあることが予想された。 DMEは、その生成プロセスの関係から燃料中にメタノールが混在する場合がある。このことを想定しDMEとメタノールを含むガスの触媒酸化特性を観察した。この結果、両者を混在させるとDMEあるいはメタノール単体使用のいずれの場合と比べてもその酸化特性が低下することが確認された。さらに、その酸化の過程で有害成分として知られるホルムアルデヒドの生成が現れることがわかった。 今後、この問題が生じるメカニズムやDME/メタノール混合燃料に適応する触媒の選択などを行う必要がある。また、これらの酸化反応NOxの還元反応を含む反応シミュレーションを行っていく予定である。
|